千代建が一時4カ月ぶり高値、マクダーモットの事業継続を米破産裁承認
・28億ドル再生融資へのアクセス承認
・千代建、一時19年9月以来の高値
24日の東京株式市場で2部上場の千代田化工建設<6366>が大幅続伸。米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した共同事業者マクダーモット・インターナショナル<MDR>が、事業継続に向けて認可を申し立てていた複数のファースト・デイ・モーション(First Day Motions)と呼ばれる事項を連邦破産裁判所が承認したことが好感されたもよう。
千代建の終値は前日比28円(9.52%)高の322円。一時30円(10.2%)高の324円まで買われる場面があり、2019年9月17日以来約4カ月ぶりの高値を付けた。
マクダーモットが23日発表したリリースによると、破産手続きに入った後も事業を継続するための28億1000万ドルの運転資金を調達するDIPファイナンス(事業再生融資)へのアスセスを裁判所は承認した。これにより、マクダーモットは全世界で事業の継続が可能になる。
マクダーモットは財務再建案が債権者の3分の2以上の合意を得たことをすでに明らかにしていた。再建案には46億ドル余りの債務を株式化によって削減することなどが含まれる。
マクダーモットが経営再建に向けて順調に進んでいることは千代建にとっても朗報。これまでマクダーモットの経営破綻への懸念から千代建を売っていた一部投資家が買い戻しに動いているもようだ。
千代建とマクダーモットは米ルイジアナ州のキャメロンやテキサス州フリーポートなど4つの液化天然ガス(LNG)プラント工事を共同で進めている。
新水素技術
さらに一部メディアがこの日、千代建が常温・常圧で水素を供給する実証試験を2月にも開始すると報じたことも取引の材料になったもよう。
海外のLNGプラントから出た水素をトルエンと結合させて常温で日本に運搬し、その後、専用プラントで水素に再び分離して供給するこの方法は、運搬時の冷却が不要で既存の石油タンカーが使用可能なためコストを低減できる。
実現すれば、二酸化炭素(CO2)を出さない水素エネルギーの普及に貢献するとみられている。
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