豪ドル・円、一時70円台に上昇 米中対立懸念の後退や商品高で
・対米ドルで一時0.65米ドル台後半
・原油や銅が上昇
11日の外国為替市場でオーストラリアドルが米ドルや円など主要通貨に対して上昇。米中対立の懸念が後退したことや、世界的な経済活動再開の動きで原油や銅などの商品の相場が上昇していることが背景にある。豪ドルは対円で一時、4月末以降では初めて70円台に乗せた。
豪ドルの対米ドル相場は日本時間午前に0.65米ドル台後半まで上昇した。ただ、チャート上の抵抗水準が4月末以降、この付近に存在しており、午後は幾分下押されている。
豪ドルの対円相場は70円台前半まで浮上し、4月30日以来の高値を付けた。ただ、対米ドル相場と同様に、この水準から積極的に買う動きは限られ、その後は70円の節目付近での一進一退が続く。
豪ドルと同様にリスク資産とみなされる原油は8日の取引で上昇した。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物で期近の6月限は前日比1.19ドル(5.1%)高の1バレル=24.74ドルで終えた。
また、世界景気との連動性が高い銅も8日の取引で上昇。ニューヨーク商品取引所(COMEX)に上場する銅先物で期近の5月限は5日続伸となり、0.96%高の1ポンド=2.4085ドルで終了した。
米中貿易
ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とムニューシン財務長官は8日、中国の劉鶴副首相と2020年1月に署名した米中貿易協議の「第1段階合意」について電話で協議した。閣僚らは協議で合意の履行を確認した。
2月に発効した第1段階合意は、米国が中国からの輸入品に課した追加関税を段階的に下げる一方、中国は米国産品の輸入を2年で2000億ドル増やすというもの。
トランプ米大統領は6日、中国は第1段階合意を順守しない可能性があると述べていた。
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