豪ドルが75円回復 豪10年債利回りが3カ月ぶり高水準
・豪中銀、政策金利据え置く
・米、対中国関税の一部撤回検討か
5日午後の外国為替市場でオーストラリアドルが円など主要通貨に対して上昇している。大方が予想したようにオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)がこの日の理事会で政策金利を据え置いたことや、豪債券利回りの上昇が豪ドルを支援している。10年債は7月下旬以来の高水準を付けた。
豪ドルの対円相場は中銀理事会の結果発表後、3営業日ぶりに75円の節目を回復した。豪ドルの対米ドル相場も上昇し、0.69米ドル台に乗せた。
中銀は日本時間午後零時半、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.75%に据え置くとの理事会の結果を発表した。
また声明で、必要であればさらなる金融緩和を行う用意があるとの見解を繰り返し表明した。
中銀は経済成長率について2019年見通しを2.5%から2.25%に引き下げる一方、21年までに3%にまで上昇すると引き続き予想していると表明。インフレは20年や21年に2%に接近するとの見通しを示した。失業率については当面5.25%を維持した後、21年に5%を若干下回るとみられると表明した。
豪10年国債の利回りは中銀理事会の結果発表後、1.225%まで上昇。7月30日以来の高水準を付けた。
米中貿易協議
米中両国が貿易協議の「第1段階」の合意に向け、発動済みの対中国関税の一部撤回を検討していると伝わったことも、中国の景気動向に敏感な豪ドルを支援し、安全資産とされる円を圧迫した。
9月に15%の追加関税を課した中国からの衣服や電気製品などの輸入品1120億ドル相当が検討の対象という。関税が一部撤回されれば、米中貿易摩擦の深刻化以降では初めてのことになる。
合意に署名する場合の首脳会談の開催地については米国内の複数の場所を検討しているという。またブラジルになる可能性もあると一部メディアは伝えている。
AUD/JPY 5分足チャート (出所: IG証券)
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