豪ドルが76円台回復、半月ぶり高値 リスク選好強まる
9日の外国為替市場で豪ドルの対円相場が76円台を回復し、約半月ぶりの高値を付けた。8日の米株式相場の続伸や9日のアジア時間の米株価指数先物相場の堅調を受けたリスク選好の強まりや、中国経済の回復を示す指標の発表などが背景にある。
9日の外国為替市場でオーストラリアドルの対円相場が76円台を回復し、約半月ぶりの高値を付けた。8日の米株式相場の続伸や9日のアジア時間の米株価指数先物相場の堅調を受けたリスク選好の強まりや、中国経済の回復を示す指標の発表などが豪ドルの買い材料になった。
6日から7日朝にかけて急落した豪ドルは、その後順調に回復。9日の日中に76円台を回復し、夕方には9月21日以来の高値となる76.17円まで買われた。
6日はオーストラリア準備銀行(豪中銀、RBA)が政策金利を据え置くとともに、11月に利下げを再開する見通しが高まり、豪ドルが売られた。その後の米株式相場の大幅安でリスクを回避する動きが強まったことも豪ドルの下げ材料となり、7日朝に一時、節目の75円を割り込んだ。
豪ドルの対米ドル相場は7日朝に節目の0.71米ドルを下回る場面があったが、9日の日中にかけて0.71米ドル後半まで回復し、6日の急落前の水準をほぼ取り戻した。
中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが9日午前に発表した9月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)は54.8で、市場予想の54.3を上回った。8月は54.0だった。
9月は6月の58.4以来の高い水準となり、指数は景況改善・悪化の節目となる50を5カ月連続で上回った。
また、豪中銀が9日午前に発表した金融安定報告で、同国の金融システムは経済ショックを乗り切るための強さを備えているとの認識を示したことも豪ドルを支えた。ただし、企業の破綻は今後増加すると中銀は見込んでいる。
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