ネットフリックス、通期フリーキャッシュフロー予想上方修正 7~9月期会員数の伸びは鈍化
ネットフリックスの7~9月期の有料契約者数の伸びが前期から大幅に鈍化した。一方、同社は20年通期のフリーキャッシュフロー見通しを引き上げ、外部資金を調達する必要性は低減していると表明した。
米動画配信のネットフリックス<NFLX>が20日発表した2020年7~9月期決算は、1株あたり利益が市場予想を下回った。世界の有料契約者数の伸びも自社予想に届かず、株価が時間外取引で大幅安となった。一方、同社は20年通期のフリーキャッシュフロー(純現金収支)見通しを引き上げ、外部資金を調達する必要性は減少していると表明した。
20日の米株式市場でネットフリックスは前日比1%安の525.42ドル終了。その後の時間外取引では決算を失望した売りに押され、一時、通常取引終値を6%超割り込んだ。時間外取引の終値は5.71%安の495.40ドル。
7~9月期の売上高は前年同期比23%増の64億3563万ドルで、純利益は19%増の7億8997万ドル。1株あたり利益は1.74ドルとなり、市場予想の2.13ドルを下回った。
7~9月期の世界の有料契約者数の純増数は220万人で、控え目とされた自社予想の250万人に届かなかった。1~3月期の1580万人、4~6月期の1010万人から大きく鈍化した。
地域別の純増数はアジア太平洋が101万人と最も多い。北米は18万人、欧州・中東・アフリカは76万人、中南米は26万人だった。
同社が開示した10~12月期の1株あたり利益予想は1.35ドルで、市場予想の0.94ドルを上回る。一方、世界の有料契約者数の純増数予想は600万人で、市場予想の661万人に届かなかった。
フリーキャッシュフロー見通し
7~9月期の特別項目を除くフリーキャッシュフロー(純現金収支、FCF)は11億4511万ドルの黒字となり、市場予想の2億4100万ドルの黒字を大きく上回った。
株主への書簡で、同社は20年通期のFCF見通しを約20億ドルの黒字に上方修正した。従来の予想はトントンからプラスだった。上方修正の主な理由は20年の営業利益率予想の引き上げと、コンテンツへのキャッシュ支出のタイミングという。
また、FCFプロファイルは今後数年間、改善の継続が見込まれるとし、収益性の向上とオリジナル作品への移行の成熟を理由に挙げた。一方、10~12月期のFCFについては4四半期ぶりのマイナス、21年については10億ドルの赤字からトントンを見込んでいる。
同社はバランスシートの84億ドルのキャッシュ(四半期末時点)と、7億5000万ドルの設定済のクレジット・ファシリティ(未使用)の存在により、外部資金を調達する必要性は低減しているとし、今年は資本市場にアクセスする計画はないと表明した。
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