ポンド、対円で7カ月ぶり高値付近 保守党が単独過半数との世論調査
・ポンド、対ドルでは3月以来の高値
・ブックメーカー、保守党が過半数獲得する確率70%台
12日午後の外国為替市場で英ポンドが円やドルなど主要通貨に対して上昇。この日投開票が行われる英国の総選挙で、与党・保守党が単独過半数を確保する勢いを示唆する世論調査などを受け、ポンドが買われている。対円では11日に付けた7カ月ぶりの高値付近で推移している。
保守党が単独過半数を確保した場合は、ジョンソン首相が10月中旬に欧州連合(EU)と合意した離脱条件が議会で承認される見通しが立ち、1月末までの離脱に道筋がつく。一方、過半数に届かない場合は、保守党が少数与党となり離脱の道筋は見えなくなる。
英調査会社ユーガブによる世論調査で、保守党が獲得するとみられる議席数が2週間前の調査に比べて減少したことを受け、11日のアジア時間にポンドの対円相場は7カ月ぶり高値の143.66円から142円台後半まで下落。欧州時間の朝方まで上値重く推移した。
ユーガブの世論調査を受け、ブックメーカーのベットフェア・エクスチェンジが計算する保守党が過半数を獲得する確率は80%台から低下し、70%を割り込んだ。
しかし、ベットフェアによる確率はその後70%台を回復し、ポンドは再び勢いを得る展開に。別の調査会社オピニウムが実施した世論調査で、保守党の労働党に対する支持率の差が前週から縮小しながらも依然として12ポイントあることが示されたことも支援となり、12日のアジア時間昼頃かけてポンドは143.60円付近まで買われた。
12日のアジア時間午後の取引でも143円台前半から半ばで強地合いを維持している。
ポンドの対ドル相場はこの日のアジア時間午前に3月下旬以来の高値となる1.3229ドルまで上昇した。
投票は現地時間12日午後10時(日本時間13日午前7時)に締め切られ、即日開票される。
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