モデルナ株が急落、価値を十分織り込んだとの指摘 年初から8倍
9日の米株式市場でバイオ製薬のモデルナが大幅に下落。株価は年初水準から8倍に達し、同社の価値を十分に織り込んでいると一部のアナリストが指摘したことが材料視された。
9日の米株式市場でバイオ製薬のモデルナ<MRNA>が大幅に下落した。株価は年初水準から8倍に達し、同社の価値を十分に織り込んでいると一部のアナリストが指摘したことが材料視された。
終値は前日比13.27ドル(7.81%)安の156.59ドル。今月1日に上場来高値となる178.50ドルを付けている。
ニーダムは9日付のリポートで、モデルナの開発したコロナワクチンが近く、米国で緊急使用許可を得る可能性が高いと予想。株価を押し上げる可能性があるとの見方を示した。
ただし、一段の上昇は同社を正当に評価するものではないと指摘し、投資判断を「買い」から「ホールド」に引き下げた。目標株価は110ドルに置いている。
モデルナのコロナワクチンは米国のほか英国、欧州連合(EU)、カナダで審査を受けており、これらすべてで使用を承認される可能性が高いとニーダムは予想。モデルナは2021年に5億回分のワクチンの販売から73億ドルを売り上げるとみている。
その後、コロナ禍の収束に伴い、25年までに同社のワクチンの年間売上高は10億ドルに縮小する見通しという。
目標株価引き上げの条件
ニーダムは、モデルナが21年にワクチン10億回分を製造するための原料を調達できた場合、加えてアストラゼネカやジョンソン・エンド・ジョンソンといったワクチンの競合会社がデータで十分な有効性を示せない場合、モデルナの株価には上昇余地が生じ得ると指摘した。
モデルナは21年に5億~10億回分のワクチン製造が可能と表明している。
一方、すでに英国でワクチンが使用されているファイザー<PFE>は年内に5000万回分、21年に13億回分の供給が可能と表明。他の大手メーカーも21年に10億回分以上の製造が可能と述べている。
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