アンジェス、コロナワクチン非臨床試験で抗体価上昇を確認 株価続伸
・臨床試験に向け前進
・タカラバイオやAGCも高い
25日の株式市場でマザーズ上場の創薬ベンチャー、アンジェス<4563>が続伸。大阪大学と進める新型コロナウイルス感染を予防するワクチン共同開発において、非臨床試験での動物へのワクチン投与で抗体価上昇が確認できたと発表した。
午前10時29分現在、前週末比118円(6.63%)高の1898円で推移している。
アンジェスは3月5日にコロナワクチンの共同開発への着手を発表し、これをきっかけに個人投資家の物色の矛先が向かった。4月後半から上げ足を速め、今月7日まで11営業日連続で続伸。8日に2455円まで買われて年初来高値を更新した。
しかし、過熱感が高まるなか、その後は2営業日で50%超下げ、11日に1200円を付けた。目下はこの下げを半分余り回復した水準。
アンジェスはこの日の取引開始前、3月26日に開始した非臨床試験での抗体価上昇を確認したと明らかにした。今後、毒性試験結果を確認した上で、速やかに臨床試験への移行を進めるという。
ワクチン開発はアンジェスと阪大(臨床遺伝子治療学・健康発達医学)が保有するプラスミドDNA製品の開発実績に基づいて行われている。アンジェスは阪大発の企業。アンジェスによると、DNAワクチンは弱毒化ワクチンとは異なり、病原体を使用しない。
アンジェスは年間20万人分のワクチン開発の準備を進めており、7月の臨床試験開始を目標としている。
AGC
このワクチンを製造するタカラバイオ<4974>も高い。16円(0.61%)高の2643円で取引されている。
AGC<5201>は57円(1.94%)高の2999円。
AGCの米子会社でCDMO(製造受託、製造方法の開発を受託・代行)事業に従事するAGCバイオロジクスが、同プロジェクトで製造を主に担うタカラバイオから、原料の製造を受託するという。
化学メーカーのダイセル<4202>は20円(2.23%)高の915円。このプロジェクトでは、新規投与デバイスによる皮内への遺伝子導入法を開発する。
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