アゼアスが防護服提供報道で急騰 ダイトウボウと川本産業は人気一巡
・ダイトウボウ、利益確定でストップ安
・東京都、中国に防護服最大10万着提供へ
5日前場の東京株式市場でダイトウボウ<3202>と2部上場の川本産業<3604>が大幅安となっている。いずれも新型コロナウイルスの感染拡大を受けて買われた関連銘柄であり、それぞれ利益確定の売りに押されている。物色対象銘柄が数日おきに変化するなか、この日は東京都が中国に最大10万着の防護服を提供するとの報道を受け、2部上場のアゼアス<3161>に再び目が向けられた。
米デュポン製の防護服などを販売するアゼアスの前場終値は前日比232円(22.35%)高の1270円。一時300円(28.9%)高の1338円まで上昇し、ストップ高となった。
値上がり率は東証全市場を通じてトップ。出来高は2部銘柄で4位となっている。
国内メディアによると、小池百合子東京都知事が4日、自民党の二階俊博幹事長と党本部で会談し、中国への支援として都が備蓄している医療用防護服を最大で10万着程度を追加で提供する考えを伝えた。東京都はすでに2万着を送っているという。
アゼアスは1月に大きく買われ、31日に1995円の年初来高値を付けた。ただ、その後は一転して売られる展開となり、前日4日はピークから半値押し近い1038円まで下げていた。
ダイトウボウ反落
一方、前日まで4営業日連続ストップ高となったダイトウボウ<3202>はストップ安。6営業日ぶりに反落した。
ヘルスケア事業を擁し、抗菌毛布など繊維製品を製造・販売するダイトウボウは、新型コロナウイルス関連では出遅れ銘柄で1月末に買われ始めた。物色人気はひとまず去ったもようだ。
SBIジャパンネクスト証券が運営する私設取引システム(PTS)で午前11時半現在、ダイトウボウは基準比80円(26.58%)安の221円。
川本産業<3604>は大幅続落。3日まで10日連続のストップ高となった後、前日に下げに転じ、ストップ安となった。
川本産業の前場終値は459円(19.16%)安の1936円。出来高は2部銘柄で5位だった。同社はマスクなどの材料を生産する。
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