アンジェスがストップ安、見切り売り続く
・値下がり率で東証首位
・出来高でマザーズ首位
29日の株式市場でマザーズ上場のバイオベンチャー企業、アンジェス<4563>が前日比100円ストップ安となった。開発した遺伝子治療薬「コラテジェン」の薬価が投資家の期待に届かず、これを失望した売りが継続。後場に入り売りが膨らんだ。
終値は前日比100円(15.15%)安の560円。値下がり率で東証全市場を通じてトップとなった。
出来高は1880万7400株でマザーズで首位。東証全市場を通じて7位。
同社株には遺伝子治療への期待などから信用買いが入り、株価は26日、965円まで上昇した。
しかし、27日にコラテジェンの公定価格が約60万円になると一部メディアが報じたことで見切りを付けられ、その後の株価急落で追加証拠金(追い証)の差し入れを迫られた投資家が売っているとみられている。
厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会は28日、コラテジェンの公定価格(薬価)を60万360円とすることで了承した。
コラテジェン
コラテジェンは閉塞性動脈硬化症の患者に用いられる治療薬。血管がつまった足に、新たな血管を作る遺伝子を注射して治療する。
国産初の遺伝子治療薬として2月に承認された当時、治療費は1人200万~300万円になるよう設定されるとの見方があった。通常、同薬を2回または3回に分け4週間隔で注射して治療することで、公定価格は了承された水準(60万360円)よりも高額になると市場は見込んでいた。
コラテジェンは9月4日に薬価基準に収載され、保険診療の中で使えるようになる。
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