テラ、年内のメキシコ薬事承認困難と発表 株は8カ月ぶり安値
創薬ベンチャーのテラが大幅安となっている。同社は25日、新型コロナ感染症の重症患者に対する治療法であるプロメテウスに関して、年内にメキシコにおける薬事承認が得られない見込みと発表した。
創薬ベンチャーのテラ<2191>が大幅安となっている。同社は25日、新型コロナウイルス感染症の重症患者に対する治療法であるプロメテウスに関して、年内にメキシコ(イダルゴ州以外)における薬事承認が得られない見込みと発表した。
ジャスダック上場のテラは午前10時15分現在、前週末比60円(20.07%)安の239円で推移している。
一時、21.74%安の234円まで売られた。これは4月28日以来、8カ月ぶりの安値に相当する。
テラは25日の取締役会で、連結子会社プロメテウス・バイオテックの発行済み株式すべてをセネジェニックス・ジャパンに譲渡することを決議。当該譲渡により、プロメテウスはテラの連結の範囲から除外される予定という。
テラが説明する経緯は以下のとおり。
テラは4月27日、セネジェニックスとの間で新型コロナ治療新薬開発の共同事業契約書を締結。新型コロナに有効な間葉系幹細胞を用いた医薬品を開発することとし、契約に基づきセネジェニックスは7月21日、メキシコにおける薬事申請のために現地子会社プロメテウス・バイオテックを設立した。
テラは8月26日、セネジェニックスが100%保有するプロメテウス株のうち51%を1億5300万円で譲り受けた。この譲渡契約では、開発する治療法について、9月末日までにメキシコ・イダルゴ州での薬事承認が得られない場合、または12月末日までにメキシコ(イダルゴ州以外)での薬事承認が得られない場合には、セネジェニックスに対して株式を1億5300万円で買い戻すことを要請できると規定されている。
開発した治療法は、メキシコ時間9月2日付でイダルゴ州政府からプロメテウス療法として薬事承認を取得した。一方、25日時点で、年内のメキシコ(イダルゴ州以外)に対する薬事申請を行うことはできず、したがって年内の薬事承認が得られないことをプロメテウスから確認。
このため、テラはプロメテウス療法のメキシコにおける製造販売に係る事業機会を失い、同国での事業に対する関与がなくなる一方、メキシコにおける事業化コスト、ならびに同社グループの内部統制とコーポレート・ガバナンス体制の構築・維持に要するコストの負担リスクを回避する等の総合的な見地から、セネジェニックスに対し、株式を1億5300万円で買い戻すよう要請することとした。
セネジェニックスはテラの要請に応じ、プロメテウス株をセネジェニックスに対して1億5300万円で譲渡する契約を締結した。株式譲渡代金の受領日は、別途、セネジェニックスとの間で定めることとなっており、現段階においては未定。
*第5段落以下を加筆しました。また、株価を更新しました。
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