【新型コロナ】富士フイルムが反発、アビガン増産へ
・政府、アビガン備蓄量を200万人分まで拡大
・原料生産するデンカも上昇
16日の東京株式市場で富士フイルムホールディングス<4901>が反発した。同社は前日、新型コロナウイルスに対する治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の生産体制を拡大して増産に踏み切ると発表した。
終値は前日比62円(1.15%)高の5445円。株式市場全体の動きに沿う形で、後場の前半までほぼマイナス圏で推移した。引け際に5447円の高値を付けている。
新型コロナの感染拡大を受けて3月上旬に子会社の富士フイルム富山化学が生産を再開したアビガンについて、当初月4万人分強だった生産量を7月に約2.5倍の約10万人分、9月に約7倍強の約30万人分に引き上げる。
政府はアビガンの備蓄を2020年度中に現在の最大3倍に相当する200万人分まで拡大する方針を示している。
インフル薬としてアビガンの製造販売承認を得ている日本では、富士フイルム富山化学が3月末から新型コロナへの有効性や安全性を調べる第3相臨床試験を実施している。
日本に次いで米国でも新型コロナを治療する臨床試験を始めると先週明らかにした。
未承認の米国では第2相から始める。6月末までの予定で50人の患者を対象に治療効果などを確認する。アビガンを使う臨床試験は日本に次いで2例目となる。
アビガンの新型コロナへの有効性については、中国政府が3月、臨床研究で確認したと発表している。
中国・湖北省武漢市と広東省深セン市の病院で計200人の患者を対象に行われた臨床試験は、投与した患者の方が短期間に陽性から陰性になり、肺炎症状なども改善した。中国政府はアビガンを医療現場の治療に使うよう正式に推薦する方針と伝えられた。
アビガンの原料のマロン酸ジエチルを生産を再開するデンカ<4061>も反発した。終値は74円(2.96%)高の2572円。富士フイルムと同様の値動きとなった。
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