アイロムGが一時13%高、コロナワクチン治験を21年3月頃開始へ アンジェスは続落
27日の東京株式市場でアイロムグループが一時13.71%高。コロナワクチン治験を21年3月にも開始すると発表した。一方、新規材料に乏しいアンジェスは続落。
27日の東京株式市場で治験支援大手のアイロムグループ<2372>が後場で急伸し、一時13.71%高となった。新型コロナウイルス向けワクチンの非臨床試験での抗体価の上昇の確認と、2021年3~5月頃の臨床試験の開始見通しを明らかにした。
アイロムは2580円まで買われたが、高値では売りに押される展開だった。前営業日比58円(2.56%)高の2327円で取引を終えた。
アイロムが午後早くに発表したリリースによると、全額出資子会社IDファーマが進めているワクチン開発の非臨床試験でIgA抗体価が有意に上昇したことが確認された。IgA抗体は粘膜面でウイルスや病原菌の侵入を防ぐために働く免疫物質。
ヒトで行う臨床試験へと進むために必要な非臨床試験では、動物を用いて薬効薬理作用、生体内での動態、有害な作用などを調べ、有効性と安全性を評価・証明する。
同社は21年3~5月頃に開始が見込まれる臨床試験の実施に向けて、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と協議を進めている。
21年3月期の業績への影響に関しては、研究開発にかかる費用が支出として発生するものの、当期の業績予想に織り込み済みという。
アイロムは5月、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募する「令和2年度 創薬支援推進事業・新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発」にIDファーマのコロナワクチン開発が研究開発課題として採択されたと明らかにした。
これにより交付される研究開発費は1億2400万円。
アンジェス続落
アイロムと同様にコロナワクチンを開発しているマザーズ上場の創薬ベンチャー、アンジェス<4563>は続落した。
終値は27円(1.91%)安の1385円。約2カ月半ぶりに1400円の節目を下回る水準で終了した。一時2.97%安の1370円まで売られた。
アンジェスは22日付のリリースで、大阪市立大学医学部附属病院において第1/2相臨床試験での低用量の接種が完了したと明らかにした。
これを受けて朝方に1.56%高の1434円まで買われたが、その後は新規の取引材料に欠けるなか、勢いを失った。
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