レオパレス株、レノが買い増し 村上世彰氏が企業統治改善で圧力と伝わるなか
・レノの保有比率14.46%に
・村上氏、企業統治改善策提示を期限付きで求める
賃貸アパート大手レオパレス21<8848>株式を旧村上ファンド関係者が運営する投資会社レノが買い増している。こうしたなか、レノを実質的に率いているとされる「物言う株主」の村上世彰氏によるコーポレートガバナンス(企業統治)改善に向けたレオパレスへの圧力の存在が伝わった。
レノは18日受付で関東財務局に大量保有の変更報告書を提出し、同社と共同保有者によるレオパレス株の保有比率が13.28%から14.46%に上昇したと明らかにした。報告義務発生日は11日。レノによる変更報告書の提出は今月に入り4度目。
レノは保有目的を「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。
レノによるレオパレス株の保有比率は10月末時点で9.46%まで低下。その後、再び上昇に転じた。
物言う株主の動向
レオパレスは16日、「2020年6月開催予定の定時株主総会において、取締役の過半数を社外取締役とする議案を提出する方針を決定した」とのリリースを突如発表した。
対応が進まないレオパレスの施工不良問題に不満を持つ村上氏が、16日までにガバナンス改善策が示されなければ、17日に全取締役の解任を求める臨時株主総会の開催を請求するとレオパレスに通知したことがこの背景にあったと16日付の日経ビジネス(電子版)が伝えている。
期限最終日のリリース発表により17日の臨時株主総会請求は回避されたが、仮に臨時株主総会が請求され、レノと同様に大株主であるアルデシアインベストメントとオデイ・アセット・マネジメントが村上氏の提案に賛成すれば、全取締役解任の議案が通る可能性は十分あったとみられている。
当局への最新の報告書によると、レオパレス株の保有状況は国内運用会社のアルデシアが16.10%、英オデイが14.34%。レノを含めた3社のレオパレス株の保有比率は全体の4割を大きく超える。
株価
19日の東京株式市場でレオパレスは反発。前場終値は前日比14円(4.2%)高の347円。
ソフトバンクグループ<9984>との提携の下、レオパレスの買収を狙うと目されていたインドの格安ホテル運営会社OYOホテルズアンドホームズが、国内の不動産賃貸仲介事業でのヤフーとの合弁を解消していたと伝わった前日は大幅に下げていた。
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