マクダーモット、今週にも破産法適用申請の可能性 千代建の米LNGパートナー
・CB&I買収などで債務負担膨らむ
・再編計画を協議中
米プラント建設大手マクダーモット・インターナショナル<MDR>が早ければ今週(19日からの週)にも連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請する方向で準備を進めていると17日伝わった。同日の米株市場でマクダーモットは大幅安となった。
17日終値は前日比0.023ドル(3.17%)安の0.7032ドル。
マクダーモットは米ルイジアナ州のキャメロン液化天然ガス(LNG)プロジェクトにおける千代田化工建設<6366>のパートナー。
ブルームバーグは17日、マクダーモットが再編計画を協議中であり、債務の株式化が図られる可能性があると伝えた。既存のタームローンの出し手が株式の過半を取得するとみられる。計画は変更もあり得るという。
また、バウポスト・グループとHPSインベストメント・パートナーズが約20億ドルの融資を提供する可能性もあるという。
破産手続き中の事業継続を可能にするためのこれら2社による20億ドル相当の融資の可能性については、昨年末から現地メディアが伝えていた。
巨額債務
マクダーモットの株価は2019年9月18日に急落した。当日は一時、75.51%下げる場面があり、また場中に売買が複数回停止された。企業再生を手掛ける米経営コンサルタント会社のアリックス・パートナーズを起用したとの報道を受けたもの。アリックスは連邦破産法11条の適用を申請する際の助言役として知られている。
マクダーモットは10年代半ばの石油相場の下落を受けた新規受注の減少に加え、18年の米建設会社シカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン(CB&I)の買収で債務負担が膨らんだ。
さらに19年7~9月期の巨額赤字の計上などで、株価はその後も低迷を継続。
同年11月に発表した7~9月期決算は、当期損益が前年同期の200万ドルの黒字(1株あたり利益0.01ドル)から、19億ドルの赤字(1株あたり損失10.37ドル)に転落した。9月の株価急落や一部プロジェクトにおける予算超過に関連した約15億ドルの減損処理を行ったことが損失の主因だった。
20日の東京株式市場で2部上場の千代建は前日比2円(0.74%)安の270円で取引を終えた。
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