千代建の米共同事業者マクダーモット、破産法適用申請へ
・千代建とのプロジェクト継続へ
・28億ドルの再生融資確保
米プラント建設大手マクダーモット・インターナショナル<MDR>が連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請する。財務再建案で債権者の3分の2以上の合意を得たことを明らかにした。マクダーモットは千代田化工建設<6366>と米ルイジアナ州のキャメロン液化天然ガス(LNG)プロジェクトなど複数の事業を共同で遂行している。
マクダーモットは米国時間21日午前に破産法11条の適用申請に関する計画を米証券取引委員会に提出した。これをもって、同社株は取引停止となった。
マクダーモットが同日発表したリリースによると、同社は46億ドル余りの債務を株式化によって削減することや、傘下ルーマス・テクノロジーを投資会社チャタジー・グループとローヌ・グループの共同パートナーシップに少なくとも27億2500万ドルで売却することで合意した。
また、破産手続きに入った後も事業を継続するための運転資金を調達するDIPファイナンス(事業再生融資)として28億1000万ドルを確保した。
同日夜にテキサス州南部地区の連邦破産裁判所に同法11条に基づく会社更生手続きの適用を申請する予定という。
マクダーモットは2010年代半ばの石油相場の下落を受けた新規受注の減少に加え、18年の米建設会社シカゴ・ブリッジ・アンド・アイアン(CB&I)の買収で債務負担が膨らんだ。
千代建との共同事業
マクダーモットと千代建は、キャメロンや米テキサス州フリーポートなど4つのLNGプラント工事を進めている。
千代建が22日発表したリリースによると、マクダーモットは千代建との共同事業を含むすべてのプロジェクトの継続遂行を表明している。
千代建は2月4日に19年4~12月期決算の発表を予定。同社は業績の観点から開示すべき事業が生じた場合は速やかに公開するとしている。
22日の東京株式市場で2部上場の千代建は前日比9円(3.33%)高の279円で取引を終えた。
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