メディシノバ、新型コロナ対応薬を米エール大と共同試験 株価ストップ高
・コロナ感染症による急性呼吸不全が対象
・8日のナスダックで37%高
9日の株式市場でジャスダック上場の創薬ベンチャーのメディシノバ<4875>が大幅に反発し、ストップ高となっている。新型コロナウイルス感染症を原因とする急性呼吸不全(ARDS)の対応薬を開発しており、米エール大学と共同で臨床試験を実施すると発表。これを材料に短期売買の個人投資家らが物色したもよう。
メディシノバはストップ高である前日比214円(61.85%)高の560円まで買われ、同水準で買い気配となっている。
メディシノバは8日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症を原因とするARDSを対象に、開発中の薬剤「MN-166(イブジラスト)」の臨床試験を米エール大学と共同で実施すると発表した。
この臨床試験は、エール大の先端治療グループ(Advanced Therapies Group)の研究として実施されるという。
ARDSは、血液中の酸素レベルの低下を引き起こす重篤な肺機能不全の一種。肺から吸い込む空気中の酸素を血液中に取り込むことができず、患者は低酸素状態に陥る。感染症はARDSの最も一般的な危険因子とされる。
米ナスダック市場にも上場するメディシノバについて、東京証券取引所はこの日、ナスダックにおける直近の値段を円換算した値が、8日に設定した基準値段と大幅にかい離したため、基準値段を変更。基準値段の480円に対し、値幅の上限は560円、下限は400円となる。
東証はまた、この日の成り行き注文を禁止すると発表した。
メディシノバ<MNOV>は8日の米株市場で大幅に上昇した。終値は1.21ドル(37.81%)高の4.41ドル。
メディシノバは米カリフォルニア州に本社を置く。2005年2月に大証ヘラクレス(現・ジャスダック)に上場した。
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