新型肺炎株―メディシノバが高い、重症肺炎対象に創薬 クラボウは連日ストップ高
・アンジェスのワクチン開発にダイセル参画
・クラボウ、15分検査キットで買い続く
13日の東京株式市場でジャスダックに上場する創薬ベンチャーのメディシノバ<4875>が大幅に反発。重症肺炎などを対象とした分子化合物の開発を始めると今週発表したことが材料視されているもよう。同社はコロナウイルスなどの世界的流行を考慮すると、効率的で安全な治療法を開発することは重要だと述べている。
終値は前日比45円(14.71%)高の351円。取引終盤に24.84%高の382円まで買われた。
値上がり率はジャスダック銘柄でトップ。商いも盛況で出来高は連日100万株を突破した。
前日は場中に年初来安値を付ける場面があり、11.82%安で取引を終えていた。
メディシノバは10日付のリリースで、重症肺炎および急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とした「MN-166(イブジラスト)」の開発を開始すると発表した。
イブジラストはキョーリン製薬からメディシノバがライセンス導入した化合物。
代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)の岩城裕一氏はこの中で、重症肺炎やARDSはウイルス感染などが原因で引き起こされることも多く、インフルエンザやコロナウイルスの世界的流行を考慮すると、効率的で安全な治療法を開発することは非常に重要だとコメントした。
今回の開発は、先月発表のARDSの動物モデルスタディの良好な結果に基づくという。このスタディでは、ARDSで観察される肺組織の炎症、出血、肺胞鬱血、および肺胞壁浮腫などの組織学的変化をイブジラスト治療が回復させることを示した。
メディシノバは米カリフォルニア州に本社を置く。2005年2月に大証ヘラクレス(現・ジャスダック)に上場。また米ナスダックにも上場する。
アンジェス
マザーズ上場のバイオベンチャーのアンジェス<4563>は大幅続伸。71円(13.71%)高の589円で取引を終えた。
出来高はマザーズ銘柄でトップだった。
アンジェスは13日午前8時半、大阪大学と共同で取り組む新型コロナウイルスのワクチン開発について、ダイセル<4202>が参画すると発表。アンジェスは取引序盤に一時、15.25%高の597円まで買われた。
ダイセルは化学品メーカー。火薬を駆動力として針を使わずに薬液を特定の組織内に送達する装置「アクトランザラボ」の技術を提供するという。ダイセルの終値は55円(7.18%)安の711円。
アンジェスが開発したワクチンを製造するタカラバイオ<4974>は126円(7.41%)安の1575円で引けた。
クラボウ
繊維メーカーのクラボウ<3106>は500円(23.01%)高の2673円と2日連続のストップ高。値上がり率は東証全市場でトップだった。
クラボウは12日昼、新型コロナウイルスの感染の有無を15分で判定できる検査キットを16日に発売すると発表した。
新型コロナウイルスの検査の現在の主流は「PCR(DNAポリメラーゼ連鎖反応)法」で、感染の判定に4~6時間程度を要する。一方、クラボウが発売するキットはインフルエンザウイルスの検査に用いられる「イムノクロマト法」で感染者の血液に含まれる抗体を検出する。
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