国際帝石など石油株高い、米中協議進展期待で
・OPECとロシア、減産延長との見方
・アラムコ上場前に原油安望まぬサウジ
27日の東京株式市場でINPEX<1605>など石油関連銘柄が買われた。米中貿易協議の進展への期待が高まり、市場が原油需要の回復を見込むなか、原油先物相場が上昇し、石油銘柄を後押ししている。
終値は国際帝石が前日比18.5円(1.77%)高の1063.5円。引け間際にこの日の高値の1065.5円を付けている。
東証33業種中、値上がり率で鉱業はトップとなった。
コスモエネルギーホールディングス<5021>は62円(2.66%)高の2389円で取引を終えた。
東京商品取引所で原油は続伸した。取引の中心である2020年4月限は1キロリットル=4万円の大台を約2カ月ぶりに回復した。
26日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)でも原油先物相場は続伸。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の20年1月限は前日比0.40ドル(0.69%)高の1バレル=58.41ドルで取引を終えた。
中国商務省が26日、米中が閣僚級電話会談を行い、貿易協議の「第1段階」の合意を巡る主要な問題を解決することで共通認識に至ったと発表。その後、トランプ米大統領も「第1段階」の合意への署名が近いとの見方を表明した。これを受け、原油市場に投資家の買いが入った。
22日までの週の米原油在庫が5週ぶりに減少したとの市場予想も米原油相場の支援材料となった。
しかし、日本時間27日早朝の米石油協会(API)の発表では、米原油在庫は360万バレル増の4億4960万バレルだった。
サウジアラムコ
目下の注目材料は石油輸出国機構(OPEC)が12月5日にウィーンで開催する総会。12月6日には協調減産で合意した加盟国以外の主要産油国との会合も予定されている。
市場ではOPECとロシアなどの主要非加盟国が20年半ばまでの協調減産延長を会合で決める可能性が高いとの声が多い。
サウジアラビア国営の世界最大の石油会社サウジアラムコの国内証券取引所への新規上場を前に、サウジが原油相場の下落を望んでいないとする見方も減産延長の決定を支持する。
アラムコが上場する際の価格は、OPEC総会と同日の12月5日に公表される。
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