塩野義が高い、コロナワクチン増産計画で アンジェスは下落
塩野義製薬が高い。コロナワクチンの生産能力を年3000万人分以上に引き上げると伝わった。一方、新規材料に乏しいアンジェスは売りが優勢。
21日前場の東京株式市場で塩野義製薬<4507>が高い。新型コロナウイルスワクチンについて2021年末までの生産能力を従来計画の約3倍の年3000万人分以上に引き上げると20日伝わったことが取引の手掛かりになっている。一方、新規材料に乏しいアンジェス<4563>は売りが優勢。
塩野義製薬は午前11時現在、前日比173円(2.76%)高の6433円で推移している。
生産能力の拡大は海外ワクチンへの輸入依存のリスクを減らすことを目的としている。塩野義は従来、設備投資額を100億~200億円と見込んでいた。追加の投資額は未定。
塩野義は今年11月にもワクチンの臨床試験を始め、21年秋頃に発売する予定。子会社のUMNファーマの技術を活用し、昆虫細胞を用いてワクチンを開発。医薬品の受託製造を手掛ける協力会社のユニジェンの工場で量産するという。
20日はこのほか製薬大手アストラゼネカ<AZN>がオックスフォード大学と開発しているコロナワクチンについて、初期の治験で効果が得られたとの中間結果を発表。また、米ファイザー<PFE>と独バイオ医薬品企業ビオンテックもワクチンの初期の治験での好結果について明らかにしている。
加藤勝信厚生労働相は、政府がコロナワクチンの確保に向けて弁護士らで作る交渉チームを設けており、海外の製薬会社3~4社と交渉を始めていることを明らかにしている。交渉先にはアストラゼネカが含まれる。
アンジェスの動向
こうしたなか、新規材料に乏しいアンジェスは39円(2.69%)安の1410円で推移している。朝方に8.49%安の1326円まで売られた後に下げ幅を縮め、いったんプラスに転じる場面もあった。
治験開始への期待を背景に6月26日に付けた年初来高値の2492円からこの日の安値までの値下がり率は46%に及ぶ。
子会社がコロナワクチンを開発しているアイロムグループ<2372>は18円(0.8%)高の2276円で取引されている。
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