コロナワクチン開発、グラクソや第一三共の進捗は?
11月の特集では一部の欧米主要プレーヤーやアンジェス、塩野義製薬といった日本企業のワクチン開発の進捗に焦点を当てた。前回取り上げていない主力メーカーの開発状況をまとめた。
米製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックが開発した新型コロナウイルス向けワクチンの接種が今月8日に英国で始まった。主要先進国でのワクチン接種はこれが初となる。続いて米国でも接種が開始され、欧州連合(EU)でも年内に接種が始まるとみられている。
ファイザーは18日、日本でもワクチンの製造販売承認を申請したと発表。同社と日本政府はすでにワクチン1億2000万回分を供給することで合意している。
一方、米バイオ製薬のモデルナが開発したワクチンも近く米英両国で承認される見通しだ。
11月の特集では一部の欧米主要プレーヤーやアンジェス、塩野義製薬といった日本企業のワクチン開発の進捗に焦点を当てた。
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以下に前回取り上げていない主力メーカーの開発状況をまとめた。
グラクソ・スミスクライン、サノフィ
英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)とフランスのサノフィは、遺伝子組換えタンパク質をベースとするアジュバント添加ワクチンを共同開発している。ワクチンの強化剤であるアジュバントの添加により、1回の投与量を減らせるという。
440例を対象とする第1/2相臨床試験を9月に開始。18歳から49歳でコロナから回復した患者と同様の免疫反応が得られたが、高齢者では免疫反応が不十分だったとの初期のデータを今月開示した。
年内に第3相試験を開始する予定だったが、当面見合わせ、2021年2月に第2b相試験を行う計画。抗原を改良して治験を行う。良好な結果が得られれば、同年4~6月期に第3相試験を開始するという。
両社は21年半ばの実用化を目指していたが、治験が遅れたことで同年10~12月期にずれ込むと見通しとなった。
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イノビオ
米イノビオ・ファーマシューティカルズは体内にウイルスの遺伝情報の一部を送り込んで免疫をつけるDNAワクチンを開発している。
第2相臨床試験を実施しており、年末までに米国で成人400例に接種を実施する予定。21年の早い時点で第3相試験を行う計画を立てている。
イノビオが開発するワクチン候補は接種装置「セレクトラ2000」と呼ばれる器具を用いる。米食品医薬品局(FDA)は9月、この器具に関するさらなる情報が必要として、第3相試験の実施の承認を一部保留にしている。
メルク
米製薬大手メルクはコロナワクチン2種類の開発に向け、オーストリアのワクチンメーカーのテミス・バイオサイエンスを買収し、さらに、IAVI(国際エイズワクチン推進構想)と提携した。
テミス買収で獲得した麻疹ウイルスベクターワクチンと、IAVとの提携で開発しているウイルスベクターワクチンの臨床試験を実施している。
第一三共
国内メーカーではアンジェスと塩野義製薬に先行を許したが、第一三共も21年3月をめどに臨床試験の準備を進めている。
第一三共はメッセンジャーRNA(リボ核酸)と呼ばれる遺伝子の一種を人工的に作成して免疫反応を引き起こす仕組みのワクチンを東京大学医科学研究所と共同で開発する。
同社は中東呼吸器症候群(MERS)に向けにもmRNAワクチンを開発した実績を持つ。
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今回の特集では最終治験前の企業に焦点を当てた。
先行するファイザーは現在、主に医療関係者や高齢者を対象にワクチンを接種している。
一部の予想によれば、先進国でワクチンが普及し始めるのは21年4~6月期、あるいは7~9月期。同年末までに希望者のほとんどが接種を終えている可能性がある。
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