ブロードコム株価目標をモルガンSが引き上げ 好決算予想で
米半導体大手ブロードコムが7日の株式市場で上場来高値を更新した。8~10月期決算が良好な内容になるとの見方からモルガン・スタンレーが目標株価を引き上げたことが材料視された。
米半導体大手のブロードコム<AVGO>が7日の株式市場で上場来高値を更新した。2020年8~10月期決算が良好な内容になるとの見方からモルガン・スタンレーが目標株価を引き上げたことが材料視された。
終値は前週末比9.21ドル(2.24%)高の420.89ドル。一時、422.84ドルまで買われ、連日で上場来高値を更新した。年初来上昇率は30%を超える。
モルガンはブロードコムの投資判断を「オーバーウェート(買い)」とした。大口顧客アップル<AAPL>のスマートフォン「iPhone」向けの需要の強さがアップサイドを指し示しているとした。
基本シナリオにおける目標株価を415ドルから440ドルに引き上げた。強気シナリオでは514ドル、弱気シナリオでは307ドルとなる。
ブロードコムは10日の取引終了後に8~10月期決算を発表する。
モルガンは売上高を前年同期比11.5%増の64億8800万ドル、1株あたり利益を6.31ドルと予想している。これに対して市場予想はそれぞれ64億2500万ドルと6.24ドル。
売上高予想の内訳は主力の半導体ソリューション部門が同15%増の48億5200万ドル、インフラ向けソフトウエア部門が同2.1%増の16億3600万ドル。
11~21年1月期については売上高を市場予想をわずかに下回る同0.2%増の65億100万ドルと見込む一方、1株あたり利益を市場予想を上回る6.37ドルと予想している。
シマンテック法人事業買収の余波
ブロードコムは過去2年ほどの間に企業向けソフトウエア大手のCAテクノロジーズとセキュリティーソフト大手シマンテック<SYMC>の法人向け事業を買収。これを受け、株価は低迷を余儀なくされた。
モルガンはブロードコム株の動向について、過去2年間の低迷を経て反転すると予想。CAテクノロジーズの買収に関して投資家のセンチメントは改善しているが、シマンテックについては投資家はネガティブだと指摘した上で、ブロードコムは買収の相乗効果を創出し、シマンテックの価値を抽出することが可能とわれわれは予想していると述べた。
ブロードコム株価(月足) IG証券
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