セールスフォース株価目標をシティ引き下げ スラック買収は不要との見方
スラックの買収を巡り、シティなど一部の金融機関がセールスフォースの目標株価を引き下げた。買収は不要との見方をしている。セールスフォース株は大幅に続落した。
顧客情報管理(CRM)大手の米セールスフォース・ドットコム<CRM>によるビジネスチャットアプリのスラック・テクノロジーズ<WORK>の買収を巡り、シティなど一部の金融機関・調査会社がセールスフォースの目標株価を引き下げた。買収は不要との見方をしている。セールスフォース株は大幅に続落した。
2日の米株式市場でセールスフォースは前日比20.57ドル(8.52%)安の220.78ドルで引けた。約9カ月ぶりの大幅な下げとなり、一時10%超下落する場面があった。
セールスフォースは1日、スラックを277億ドルで買収することで合意したと発表した。マイクロソフト<MSFT>への対抗が狙いとみられている。
シティは2日付のリポートでセールスフォースの目標株価を300ドルから250ドルに、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。
この中で、スラックの案件には賛成できかねるとし、顧客層が重複している上、この分野ではマイクロソフトのアプリ「Teams」がユビキタスなものになりつつあり、買収の必要はないとの見方を示した。
さらに、過去において同社の株価は大型買収の後に困難に直面しており、今回の案件でもその可能性が高いとみていると述べた。
セールスフォースは昨年、データ分析ツール「Tableau(タブロー)」を157億ドルで買収している。
パイパー・サンドラーもセールスフォースの目標株価を285ドルから278ドルに引き下げた。
M&A巡るベニオフCEOの発言
ウェドブッシュは、マーク・ベニオフ会長兼最高経営責任者(CEO)は3カ月前の発言でM&Aの可能性の薄めたとした上で、それが今回、同社にとって最大の買収案件を発表したことで、ウォール街は苛立ちを感じていると指摘した。
この案件を巡る論理的根拠とクロスセルの可能性について投資家が納得し始めるまで、株価は懲罰的なボックス圏で推移する可能性があるという。目標株価は300ドルで据え置いた。
ベニオフ氏は8月にアナリストとの電話会議で、M&A環境はあまり見ていないと述べていた。
レイモンド・ジェームズは、スラック買収の必要性が明確ではないと指摘し、数週間以内に今回の決定をより明瞭に説明するよう求めた。ただ、懸念を表明する一方、目標株価は255ドルから280ドルに引き上げている。
2日のスラックの終値は1.13ドル(2.58%)安の42.71ドル。
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