シキボウがストップ高 繊維素材がコロナウイルスに有効
・抗インフル効果もつ「フルテクト」、コロナにも有効性
・値上がり率、東証1部首位
13日の東京株式市場でシキボウ<3109>が大幅高。ストップ高まで買われ、同水準で買い気配が続いている。シキボウは10日の取引終了後、抗ウイルス加工「フルテクト」を施した繊維素材がコロナウイルスに対して効果があるとの試験結果を得たと発表した。同社はフルテクト加工を施したマスクを製造しており、短期売買の個人投資家らの関心を集めたもよう。
シキボウはストップ高に相当する前週末比300円（30％）高の1300円まで買われ、午後1時12分時点でも同水準で買い気配となっている。
シキボウの発表によると、同社は特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会に対し、フルテクトを施した繊維素材について、コロナウイルスに対する有効性試験を依頼しており、3月31日付報告書により有効であるとの結果を入手した。結果はウイルス減少率99.9％以上だった。
なお、今回の試験はレーヨン100％不織布に対する試験であり、他の繊維素材に対する試験は実施していないという。
この試験に用いたコロナウイルスは、従来から研究機関で保有していたウイルスであり、新型コロナウイルスを用いたものではないが、ウイルスの種類は同じ亜科であり同様の効果があるものと推定しているという。
シキボウは2006年からインフルエンザウイルスに対して抗ウイルス効果をもつフルテクトを販売している。同社は防護服やマスク、医療従事者向け衣料等に使われる不織布素材に同加工を実施し、製品の性能向上を企図しているという。
他の抗菌繊維関連の銘柄はまちまち。午後1時12分現在、クラボウ<3106>は前日比208円（8.72％）高の2594円。
一方、ダイトウボウ<3202>は1円（0.67％）安の149円、2部上場の川本産業<3604>は15円（0.78％）安の1903円で推移している。
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