テラが高い、子宮内膜由来幹細胞での治験でコロナ症状軽減の報告
・臍帯由来幹細胞での治験と並行
・株価、一時15%高
23日後場の株式市場でジャスダック上場の創薬ベンチャー、テラ<2191>が高い。新型コロナウィルス感染症に対する幹細胞治療のうち、子宮内膜由来幹細胞による臨床試験において症状軽減の報告を受けたと発表したことが材料視されている。
テラは4営業日の続伸。午後1時1分現在、前日比115円(6.68%)高の1836円で推移している。
寄り付き直後に15.05%高の1980円まで買われたが、その後は利益確定の売りに上伸を阻まれている。株価は9日に2175円の年初来高値を付けた後、半値以下の1027円まで下げたが、下げ幅の8割超を回復した。
前場の出来高は1170万9100株で、ジャスダックで5位。
テラがセネジェニックス・ジャパンとメキシコで実施している新型コロナに対する幹細胞治療による臨床試験では、当初の計画である臍帯由来幹細胞に加えて、子宮内膜由来幹細胞が適用されている。
テラは22日の取引終了後、子宮内膜由来幹細胞による臨床試験の経過について発表。責任医師を務めるグアダラハラ大学教授から受けた新たな報告として、人工呼吸器に依存する中程度から重度の新型コロナ肺炎患者として登録された患者10人に対して子宮内膜由来幹細胞による治療が実施され、その全員で症状が軽減したことを明らかにした。
子宮内膜由来幹細胞による臨床試験データ(治療群30人、コントロール群15人)の解析は7月末に完了する可能性があるという。
また、臍帯由来幹細胞による臨床試験の経過については、7月末までの治療終了と8月末までの解析終了の計画の下、引き続き患者登録と臨床試験が進められているとの報告を受けているという。
東京大学医科学研究所を発祥とするバイオベンチャーのテラは、免疫の力を使ってがんを治療する独自の技術である樹状細胞ワクチン療法を提供する。
遺伝子や細胞などを用いた先端医療支援を手掛けるセネジェニックスは、テラの株式を122万8000株保有する。
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