サンバイオ、大日本住友と脳梗塞薬開発の契約解消
・単独で開発継続へ
・外傷性脳損傷向け承認申請は1年後倒しに
東証マザーズ上場の創薬ベンチャー、サンバイオ<4592>と住友ファーマ<4506>は13日、再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした共同開発を中止し、サンバイオの米子会社と大日本住友製薬の間で2014年9月に締結された共同開発とライセンス契約を解消することで合意した。
同日の取引終了後、両社がプレスリリースで明らかにした。
サンバイオが慢性期脳梗塞向けに米国で行った臨床第1/2a相試験で良好な結果が出たことで両社は同契約を締結し、15年に第2b相試験を開始。しかし不調に終わったことで、詳細解析を踏まえて契約解消に至ったという。
サンバイオは慢性期脳梗塞プログラムについて、単独で開発を継続していくと表明した。
サンバイオはSB623について、慢性期外傷性脳損傷(TBI)を対象とした開発も行っている。
同社は昨年11月、TBIを対象とした日米グローバル臨床第2相試験(STEMTRA試験)において良好な結果が得られたと発表。4月には日本で厚生労働省から審査期間短縮の対象となる「先駆け審査指定制度」の対象品目の指定を受けた。
なお同社は13日、TBI向けの国内での承認申請の予定時期について、安定供給を実現するために当初の計画を1年遅らせ、21年1月期(20年2月~21年1月)中を目指すと明らかにした。
株価の変遷
13日のサンバイオの終値は前日比60円(1.43%)安の4145円。
昨年11月のTBI向け日米グローバルSTEMTRA試験での主要評価項目達成の発表をきっかけに急伸し、1月21日に1万2730円の上場来高値を付けた。
しかし、慢性期脳梗塞を対象とした上述の臨床試験での主要評価項目未達を発表した後、株価は急落。2月5日に2401円の年初来安値を付けた。
厚労省による先駆け審査指定制度の対象品目の指定を受けたことをきっかけに4月19日に4780円まで戻した後は、TBIプログラムに関するニュースが散発的に発表されるたびに上昇しては下げる動きを繰り返している。
大日本住友製薬は現在保有しているサンバイオ株について、13日時点では売却する予定はないとしている。大日本住友はサンバイオに5%超を出資している。
大日本住友製薬は同日、74円(3.53%)高の2170円で取引を終えた。
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