クレベリン好調の大幸薬品、業績予想を上方修正 株価ストップ高
・期末配当予想を引き上げ
・クレベリン、4~12月期売上高90%増
12日前場の東京株式市場で大幸薬品<4574>がストップ高となった。10日の取引終了後に2020年3月期の連結純利益予想を上方修正したことが買い材料になっている。新型コロナウィルスの感染拡大を受けて感染管理製品「クレベリン」シリーズの売上高が大幅に増えていることが背景にある。また期末配当予想を引き上げたことも好感された。
株価は前営業日比700円(18.2%)高の4545円まで上昇。ストップ高となり、そのまま前場の取引を終えた。1月30日に付けた昨年来高値を更新した。
大幸薬品は20年3月期連結純利益を18億5000万円と予想した。5月に発表した期初予想である14億2000万円から30.3%の上方修正で、実現すれば過去最高になる。
また20年3月期の連結売上高は過去最高の136億円を見込む。期初予想の112億6000万円からは20.8%増となる。
業績予想の上方修正の背景にあるのはクレベリンを含む感染管理事業の好調。同事業の通期売上高予想を期初予想から43%引き上げた。理由として感染症の流行とマーケティング強化によるブランド力向上を挙げている。
同社はまた業績予想の修正に伴い、期末配当予想を20円から30円に引き上げた。特別配当10円を実施するとしており、年間配当は40円と前期実績に対して5円増配になる。
クレベリン
クレベリンはプールの消毒などに使われる二酸化塩素を利用。空間に浮遊するウイルスや菌働きを止めるとしており、新型コロナウィルスの感染拡大が広がるなか、引き合いが増えている。
大幸薬品によると置き型、スティック、カートリッジなどの各種クレベリン、およびハンドスプレーやハンドジェルなどの「クレベ&アンド」シリーズの19年4~12月期の累計売上高は前年同期比89.4%増の60億7600万円だった。
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