AGCが高い、米子会社が原薬製造するコロナ治療薬候補が治験へ
・ワクチン候補の製造も受託
・株価、一時3%上昇
15日の東京株式市場でAGC<5201>が高い。米子会社AGCバイオロジクスが原薬製造を受託している新型コロナウィルス向け治療薬候補が、米当局から臨床試験実施の承認を受けたと14日発表したことが材料視された。
終値は前日比52円(1.98%)高の2672円。4日ぶりに反発した。取引序盤に3.05%高の2700円まで買われた。
新型コロナ感染症の治療薬候補は「レロンリマブ」。米サイトダインがエイズウイルス(HIV)や乳癌の患者向けに開発している。抗体の一種が新型コロナウィルス患者の免疫細胞に働きかけることで、過剰な免疫反応(サイトカインストーム)を抑制することが期待されている。
レロンリマブはすでに米国の新型コロナ重症患者に投与され、効果が確認されたことから、米食品医薬品局(FDA)が第2b/3相臨床試験の実施を承認した。
AGCはさらに、AGCバイオロジクスが新型コロナ感染症向けのワクチン候補の製造をデンマークのアダプトバックから受託したことも明らかにした。
ウイルス様粒子(VLP)技術を保有するアダプトバックは、新型コロナの表面にあるたんぱく質をもつ粒子をワクチンにして投与する。
VLPはウイルスと同様の構造を持つことから、ワクチンとしての高い免疫獲得効果が期待される。さらに、従来の生ワクチンなどに比べ、体内でウイルスが増殖するリスクが低く、安全性に優れている。
ワクチン候補は2020年後半の治験開始を目指している。
AGCバイオロジクス
AGCバイオロジクスはCDMO(製造受託、製造方法の開発を受託・代行)事業に従事する。
AGCは16年にドイツのバイオミーバ、17年に米CMCバイオロジクスを買収。これらを18年に統合し、AGCバイオロジクスを設立した。本社は米シアトル。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。