アマゾン・ドット・コム(AMZN)、サイバーマンデーのオンライン支出は過去最高、5Gクラウドサービスでベライゾンと提携へ
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- 2019/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比23.7%増の699.81億USD、営業利益が同15.2%減の31.57億USD、純利益が同26.0%減の21.34億USD。EPSは4.23USDと市場予想の4.58USDを下回った。
- アドビアナリスティクスによると消費者による12/2のサイバーマンデーのオンライン支出は過去最高の94億USD。前年を約20%上回った。
- 12/3には5Gを利用したクラウドコンピューティングサービスの提供で、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)と提携すると発表した。
What is the news?
10/24発表の2019/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比23.7%増の699.81億USD、営業利益が同15.2%減の31.57億USD、純利益が同26.0%減の21.34億USD。EPSは4.23USDと市場予想の4.58USDを下回った。為替変動を除くベースでは同25%増収。各種セールのほか、商品提案や有効在庫の積み増し、顧客の選択肢の拡充などの継続的な取り組みが寄与した。一方、営業費用が同26.4%増の668.24億USDと売上に対して伸び率が高く、営業減益となった。翌日配送サービスのための従業員の増員や在庫増加、フルフィルメントネットワークの拡大に伴う費用が膨らんだ。オンラインマーケティングチャネルへの支出増加も響いた。製品・サービスカテゴリー別の売上高は、デジタルコンテンツを含むオンラインストア売上高が同20.6%増の350.39億USD、実店舗売上高が同1.3%減の41.92億USD、サードパーティセラーサービス売上高は同27.1%増の132.12億USD、サブスクリプション売上高は同34.0%増の49.57億USD、AWS売上高は同34.7%増の89.95億USD、その他は同43.7%増の35.86億USDだった。
事業セグメント別の業績は以下の通り。①北米事業は、売上高が前年同期比24.1%増の426.38億USD、営業利益が同36.9%減の12.82億USD。②海外事業は、売上高が同18.0%増の183.48億USD、営業利益が▲3.86億USDと前年同期の▲3.85億USDから赤字幅がほぼ横ばい。③AWS事業は、売上高は同34.7%増の89.95億USD、営業利益が同8.9%増の22.61億USD。
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3Qと併せて公表した2019/12期4Q(10-12月)会社計画は、売上高が前年同期比11-20%増の800-865億USD、営業利益が12-29億USD(前年同期:38億USD)。増収率見通しは為替変動による負の影響を80bp含む。アドビアナリスティクスによると、米消費者による12/2のサイバーマンデーのオンライン支出は過去最高の94億USDと前年を約20%上回った。好調な年末商戦が追い風になろう。12/3には5Gを利用したクラウドコンピューティングサービスの提供で、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)と提携すると発表。新サービスAWS Wavelengthを通じ、モバイルデバイスに超低遅延を必要とするアプリケーションの利用を可能にする。
配当予想(USD)0.00(予想はBloomberg)
終値(USD)1,749.51 2019/12/9
会社概要
1994年設立。「競合他社ではなく顧客を起点にすること」、「創造への情熱」、「優れた運営へのこだわり」、「長期的な発想」の4つの指針のもとECサイト、Webサービスを提供する。カスタマーレビュー、1-Click注文、パーソナライズされたおすすめ商品機能、Amazonプライム、フルフィルメント by Amazon(FBA)、AWS(アマゾンウェブサービス)、Kindle ダイレクト・パブリッシング、Kindle、Fire タブレット、Fire TV、Amazon Echo、Alexaなどは同社が先駆けて取り組んだ製品・サービスである。同社事業は、北米事業、海外事業、AWS事業の3つのセグメントで構成される。2017/8/28よりグロサリー・ストアチェーンのホールフーズ・マーケットが連結対象となった。
一般消費者向けには、ECサイト・実店舗を通じ、書籍、音楽関連商品、コンピューター、電子機器、家庭向け雑貨、食品、ファッション関連商品などを提供する。また、電子デバイスの製造や、メディアコンテンツの制作も行う。会員制のAmazonプライムは、無制限の無料配送や、動画の無制限ストリーミング視聴などの特典がある。法人顧客向けには、売上拡大を支援するサービスや、AWSを通してグローバルコンピューティング、ストレージ、データベースなどクラウドサービスを提供する。コンテンツ製作者向けには、電子書籍をセルフ出版し、同社ECサイトを通じて販売するサービスを提供する。
企業データ(2019/12/10)
ベータ値 1.24
時価総額(百万USD)867,402
企業価値=EV(百万USD)898,592
3ヵ月平均売買代金(百万USD)5,237.3
1.Bezos Jeffrey P 11.61
2.VANGUARD GROUP 6.40
3.ブラックロック 5.34
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)
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公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
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