ユーロ相場 目先の焦点
英ポンド相場は堅調地合いが続いています。選挙後の利益確定売りには要注意ですが、短期サポートラインを下方ブレイクしない限り、現在のブルトレンドは継続することが予想されます。そうなってくると、次の焦点はユーロ相場の動向です。英ポンド相場に追随し反発基調を維持すれば、将来の米ドル安を市場参加者に意識させるでしょう。詳細はマーケットレポートにて。
・ユーロ相場 目先の焦点
英ポンド相場は上昇基調を維持している。10日のポンドドルはレジスタンスポイント1.3180レベルを突破すると、高値1.3215まで上昇する局面が見られた。インプライド・ボラティリティ(1週間)は17%台まで上昇している。一方、通貨オプション市場のリスクリバーサル(1週間 /1ヶ月)を確認すると、昨日からさらに低下している。これらの状況を考えるならば、選挙後、英ポンド相場には利益確定の売り圧力が高まる展開を警戒したい。だが、1.1957(9/3安値)を起点とした短期サポートラインを下方ブレイクしなり限り、対米ドルでのブルトレンドは続こう。
英ポンド相場と同様、今週はユーロ相場の動向にも注視する必要がある。CFTCが公表している投機部門のポジション動向(12月3日終了週)を確認すると、ユーロは約6.9万枚のネットショートとなっている。ユーロの買戻しが発生してもおかしくない水準だが、そのきっかけとして注目すべきは米欧中銀イベントである。現時点での金利先物市場におけるFEDとECBの金融政策動向の予測を確認すると、前者(FED)は来年7月にも再度利下げに踏み切ると市場は予測している。一方、後者(ECB)は2020年を通してDeposit Facility Rate(中銀預金金利)を現行の水準(-0.50%)に据え置くという予測である。あくまでも現時点での予測だが、今週の中銀イベントで将来の米欧金融政策に差異が生じると市場が感じ取れば、ユーロドルは1.11レベルを再び上方ブレイクし、且つ1.11台以上の攻防へシフトする可能性が高まろう。英ポンド相場のブルトレンドにユーロ相場が追随する展開となれば、今後の外為市場では米ドル安が主要なテーマとして浮上しよう。
【ポンドドル】
・ユーロドルのチャートポイント
ユーロのインプライド・ボラティリティ(1週間)を確認すると、英ポンド程ではないにしろ上昇基調にある。英選挙や米欧中銀イベントを意識した上昇と考えらえるが、フィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準と21日MAでサポートされ、反発基調を維持している現在の状況を考えるならば、焦点は上値トライとなろう。この点はリスクリバーサル(1週間 /1ヶ月)の動向も示唆している。注視すべきレジスタンスポイントは、今月4日以降相場をレジストしている1.1120である。この水準と1.1130にはオファーが観測されている。1.1130をも上方ブレイクする展開となれば、同じくオファーが観測されている1.1150が次の上値ターゲットと想定したい。大陰線が示現した11月5日に1.1140レベルで上値がレジストされた経緯あり。一方、下値の焦点は、上述した21日MAの維持となろう。このMAは今日現在1.10ミドルで推移している。1.1050および1.1040にはそれぞれビッドが観測されている。
【ユーロドル】
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