米ドル安トレンドの流れに乗る通貨とは?
今日のサマリー。豪ドルとNZドルは、米ドル安を土台とした上昇基調の維持を予想。ユーロドルも米ドル安トレンドの流れに乗ってきた。目先の焦点は1.14台のトライ。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
加速する米ドル安とオセアニア通貨高
6月に入ってからの米ドル相場のパフォーマンスを確認すると、対日本円以外では総じて米ドル安となっている。
先進国通貨の中では、オセアニア通貨の堅調地合いが目立つ。
これら通貨は3月下旬にFEDが無制限緩和を決定して以降、リスク選好へ回帰する流れに上手く乗ってきた通貨だが、直近では中国の経済回復がさらなるサポート要因となっている。
インプライドボラティリティ(1週間物)を確認すると、豪ドル/米ドルのそれは14%台まで拡大してきた。
上昇トレンドを維持する中でボラティリティが拡大していることを考えるならば、0.70の節目をあっけなく上方ブレイクする可能性が高まっている。
0.70台へ到達する場合、最初のターゲットは、昨年末に上値を抑制した0.7030レベルの攻防となろう。
ボラティリティの上昇基調を考えるならば、このレベルの突破を想定しておきたい。
豪ドル/米ドルチャート
一方、NZドル/米ドルの焦点は、長期レジスタンスラインの突破となろう。
2018年2月16日高値0.7436レベルを起点としたこのラインは今週、0.660レベルで推移している。
一時10%近辺まで低下していたインプライドボラティリティ(1週間物)だが、現在は13%台まで上昇している。
豪ドル/米ドルと同じく、上昇トレンドの真っただ中でボラティリティが拡大傾向にある状況は、上述したレジスタンスラインをトライする可能性が高まっていることを示唆している。
NZドル/米ドルのボラティリティ
NZドル/米ドルチャート
ユーロドルも米ドル安のトレンドに乗ってきた
ボラティリティが拡大しているのはオセアニア通貨だけではない。
ユーロドルのインプライドボラティリティ(1週間物)も9%台まで上昇する局面が見られた。
ボラティリティが上昇基調へ転じたのが5月25日以降である。
この週に米株をはじめとした世界の主要な株価指数が軒並み上昇した。
そのタイミングで米ドル安の圧力が加速した。
この一連の動きは、ユーロドルの上昇の根底にあるのが、リスク選好相場(=株高と米ドル安がセットとなった相場)であること示している。
筆者は1.12ミドル前後がレジスタンスとして意識されると予想していた。
しかし、その水準をあっさりと上方ブレイクしている現在の状況は、米ドル安の圧力が相当高まっていることを示唆している。
本日の焦点は、昨日の高値1.1361レベルの突破となろう。
このレベルをもあっさりとブレイクする場合、次のターゲットは1.14台の上昇となろう。
一点だけ気になることがある。
それは、3月と比較した現在のユーロドルの水準とボラティリティの水準である。
3月に1.14台へ急騰した時、ボラティリティは15%近くまで急拡大した。
しかし、現在の水準は8%台である。
確かに拡大の基調にはあるが、一気に1.14台をトライするほどボラティリティが拡大しているわけではない。
そう考えると現在のユーロドルは、米ドル安が加速していることによるイレギュラーな上昇と考えることができる。
1.1360レベルもしくは1.1400手前で反落するリスクを意識しておきたい。
ユーロ/米ドルチャート
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