株式にらみの円相場 豪ドル円の動向を注視 また今日はBoEイベントと英ポンドにも注目
今日のサマリー。株高の調整局面ではクロス円の下落幅が拡大しやすい。その中でも豪ドル円に注目。英ポンドは、BoEイベント後に動く可能性あり。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
株式にらみの円相場 クロス円ではオセアニア通貨の動向に注目
昨日の外為市場は、円買い優勢の展開となった。
FEDが超金融緩和政策を導入して以降、米国株式の下落や上値の重い局面では、円買いの圧力が米ドル買いの圧力を上回る状況が多く見られるようになっている。
株高の調整局面で下落幅が大きくなりやすいのが、円高と米ドル高に直面するクロス円である。
中国・北京市で再び新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されている状況も考えるならば、クロス円の中でも、オセアニア通貨の動向にはより注視したい。
事実、米株が不安定な状況となりはじめた先週の木曜日(11日)以降、豪ドル円の下落幅が拡大している。
円相場のパフォーマンスチャート
ドル円がこう着状態であることを考えるならば、豪ドル円の下落幅が拡大している理由は、対米ドルでの豪ドル売りである。
その豪ドル/米ドルは現在、節目の0.70レベルがレジスタンスのポイントとして意識されている。
市場の予測を反映するリスク・リバーサルを確認すると、1週間のそれが下げ止まる一方、1ヶ月のそれは依然として低下基調にある。
これらの動向は、通貨オプション市場の参加者が短期的な豪ドル相場の反発と同時に、上昇幅が限定的になると予測していることを示している。
引き続き、0.70の再トライと2つの短期サポートラインの攻防に注目する状況が続こう。
豪ドル相場の短期予測
英中銀イベントとポンド相場
今日は英国の中銀イベントがある。
政策金利は0.1%で据え置き予想となっている。
一方、資産買取りプログラムの規模は、現行の6450億ポンドから7450億ポンドへ拡大する見通しとなっている。
これらのことは、すでに市場で織り込まれていよう。
リスク・リバーサルを確認すると、1週間および1ヶ月ともに低下基調にある。
この動きは、コロナショックによる景気の低迷の他、新たな貿易協定を巡るEUとの交渉が難航していることも反映したものと考えられる。
英ポンド/米ドル(GBP/USD)の焦点は豪ドルと同じく、短期サポートラインの攻防となろう。このラインは今日現在、1.2460前後で推移している。
一方、上値の焦点は1.2800の攻防となろう。
この水準をトライするならば、株高の局面と予想する。
F EDの超金融緩和政策により「株高→米ドル安」というトレンドが生み出されているからである。
ドル円の変動幅が縮小いることを考えるならば、ポンド円はGBP/USDの動向でトレンドが左右されよう。
英ポンド相場の短期予測
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