リスク資産価格に連動する豪ドル相場 / 豪ドル米ドルと豪ドル円のチャートポイント
サマリー:「ドル円と同じく豪ドル相場も投資家心理の動きに連動している。豪ドル/米ドルと豪ドル円はテクニカの観点で面白い局面にある。それぞれの短期的な注目ポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。
リスク資産価格に連動する豪ドル相場
・株式市場と豪ドル相場の関係
ドル円(USDJPY)と同じく、豪ドルやNZドルも投資家心理に連動する動きとなっている。特に豪ドル相場はその傾向が強い。
9月以降、パウエルFRBをはじめとした各国金融機関の政策転換が意識され、投資家心理が大きく揺れ動く局面が見られる。豪ドル相場(対円 / 米ドル)と世界の株式(MSCI World Index)および米国の株式(SPX500)のトレンドを確認すると、株高の局面では豪ドル高となっていることがわかる。一方、株式市場が横ばいもしくは下落の局面では、豪ドル安となっている。
豪ドル相場と株式市場のチャート
また、豪ドル相場と株式市場の相関係数(対数差分の相関係数)は0.60前後である。上の比較チャートと相関係数の値は、豪ドル相場がリスク資産、特に株式市場に連動しやすい通貨であることを示している。
豪ドル相場と株式市場の相関係数
豪ドル相場と株式市場の相関チャート
豪ドル相場 目先のチャートポイント
・豪ドル/米ドルのチャートポイント
先週以降、投資家心理が改善傾向にあることを考えるならば、目先の豪ドル/米ドル(AUDUSD)は反発基調の維持を想定したい。
現状、50日EMA(今日現在0.7232レベル)はレジスタンスラインとして意識されていない。この状況を考えるならば、今週以降もリスク資産価格の上昇トレンドが続く場合は、半値戻しの水準0.7273レベル、および今年の9月上旬と11月上旬に相場の上昇を止めた経緯のある100日EMAのトライを想定しておきたい。
特に後者の100日線は現在0.7300レベルの心理的節目で推移しており、レジスタンスラインとして意識されやすいタイミングにある。
一方、株高の調整局面などで豪ドル/米ドルが反落する場合は、21日EMA(今日現在0.7183レベル)がレジスタンスラインからサポートラインへ転換するかどうか?この点を確認したい。21日線で反転する場合は反発相場の継続を意識したい。
一方、21日線をあっさりと下方ブレイクする場合は、投資家心理が再び悪化していることが予想される。このケースでは、12月20日安値0.7080レベルの攻防が焦点となろう。
この水準(0.7080レベ)をも下方ブレイクする場合は、0.70トライを想定したい。
豪ドル/米ドルのチャート
・豪ドル円のチャートポイント
一方、豪ドル円(AUDJPY)は、ドル円(USDJPY)の変動幅が小さいことを考えるならば、豪ドル/米ドル(AUDUSD)に連動した動きとなろう。
株高局面では、11月16日高値84.15レベルを起点とした短期レジスタンスラインの突破が目先の焦点となろう。このラインは今日現在82.90レベルで推移している。
このラインの突破に成功する場合は、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準83.28レベルのトライが次の焦点として浮上しよう。このテクニカルポイントは、11月下旬に相場の上昇を何度も止めた経緯がある。
一方、上のテクニカル水準で豪ドル円の反発が抑制される場合は、先週23日に相場をサポートした100日EMA(今日現在82.17レベル)がサポートラインとして意識されるかどうか?この点を確認したい。
100日線をブレイクする場合、次は200日EMA(今日現在81.78レベル)がレジスタンスラインからサポートラインへ転換するかどうか?この点が焦点として浮上しよう。
豪ドル円のチャート
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