109.30とフィボナッチ・リトレースメントの攻防
相変わらず膠着状態のドル円ですが、再び109円台を視野に入れる展開となっています。109.30レベルを突破する場合、新たな動きが出始める可能性があります。一方、ユーロドルはテクニカルの攻防が焦点です。詳細はマーケットレポートをご参照ください。
・ドル円は109.30の攻防が焦点
外為市場では相変わらずの膠着状態が続いている。米ドル相場のトレンドに影響を与える長期金利（以下米金利）が1.7～1.8％台の水準で右往左往する限り、ドル円も108円台をコアレンジとした売り買い交錯相場が継続しよう。株式市場もドル円のトレンドを左右する要因ではあるが、最高値圏での攻防が続く米株に追随できない状況を考えるならば、現状ドル円を大きく動かす影響力はない。よって、注視すべきは米金利であり、その変動要因として今日も指標データおよび米中通商協議に関するヘッドラインにらみの展開となろう。前者では10月新築住宅販売件数や11月消費者信頼感指数（コンファレンス・ボード）の内容が注目される。後者の米中協議については再び進展期待が高まっている。このタイミングで上記の指標データが総じて市場予想を上回るならば、米金利の反発圧力が高まろう。このケースでのドル円は109円前半の攻防が焦点となろう。109.10、109.20および109.30にはオファーが観測されている。今月11日以降の状況を考えるならば、より注視すべきは109.30の攻防である。この水準の突破に成功する場合は、重要レジスタンスポイント109.50を視野に上昇幅の拡大を予想する。逆に109.30で上値が抑制されるならば、108円台への反落およびレンジ相場の継続を意識したい。一方、下値の焦点だが、米株が大きく崩れない限り108円台を維持しよう。今月14日以降相場をサポートしている108.20にはビッドの観測あり。
【ドル円チャート】
・ユーロドルはフィボナッチ・リトレースメントの攻防が焦点
連日の陰線示現で、ユーロドルは10月1日安値1.0877を起点とした短期サポートラインを一時的にせよ下方ブレイクしている。よって、次の焦点はフィボナッチ・リトレースメント61.80％の水準1.0993の攻防である。この水準は10月15日と11月中旬に相場をサポートした経緯がある。すべて長い下ヒゲが示現してのサポートだった状況を考えるならば、このテクニカル水準でのユーロ買い意欲は強い。通貨オプション市場でのリスクリバーサルに大きな変動は見られない。よって、下値トライとなっても、今日は61.80％レベルで反転する展開を予想する。このケースでの上値の焦点は、21日MAが推移している1.1064レベルのトライとなろう。1.1010、1.1000および1.0990にはそれぞれビッドが観測されている。
【ユーロドルチャート】
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