出光など石油株高い、NY原油3日続伸で
・東証業種別、石油が値上がり率首位
・需給ひっ迫感強まる
9日の東京株式市場で出光興産<5019>など石油関連銘柄が上昇した。NY原油先物相場の3営業日続伸が買い材料だった。
終値は出光が前日比65円(2.08%)高の3185円、ENEOS Holdings Inc<5020>が14.3円(2.73%)高の538.3円。
石油資源開発<1662>は29円(1.19%)高の2459円で取引を終えた。
東証33業種中、石油・石炭製品は値上がり率でトップ。鉱業は3位だった。
イラン情勢
8日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月限が前週末比0.15ドル(0.26%)高の1バレル=57.66ドルで取引を終了した。
中東情勢の緊迫化が原油相場を支えた。イランは7日、2015年に欧米など主要6カ国と結んだ核合意の履行停止第2弾として、核合意で認められた3.67%を超えた濃縮度のウラン精製を再開すると表明した。
これを受けてトランプ米大統領は同日、「イランは気を付けた方が良い」と語り、またポンペオ米国務長官も「より一層の孤立と制裁を招くだろう」とツイッターに投稿。対抗措置をとる姿勢を見せた。
また、前週末5日に発表となった6月の米雇用統計が景気の底堅さを示す内容だったことで、市場には原油需要の拡大観測が浮上。
一方、石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどの主要産油国は今月に入り協調減産の延長で合意していることから、需給が引き締まる可能性があるとの見方が広がった。
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