コスモなど石油株高い、NY原油が4カ月ぶり高値
・米原油在庫が予想外の減少
・米が対イラン制裁強化の方針
14日の東京株式市場でコスモエネルギーホールディングス<5021>など石油関連銘柄が買われた。米国原油在庫の減少などで、原油の国際価格が上昇したことが材料だった。ニューヨーク原油市場で先物相場は約4カ月ぶりの高値を付けた。
コスモの終値は前日比141円高(5.95%)高の2511円。
出光興産<5019>は115円(3.05%)高の3880円、5002-JP<5002>は43円(2.68%)高の1647円で取引を終えた。
東証業種別値上がり率ランキングで、石油・石炭製品はトップだった。
米原油在庫
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は大幅に続伸した。標準油種のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月限は前日比1.39ドル(2.4%)高の1バレル=58.26ドルで取引を終了。一時、中心限月として2018年11月12日以来約4カ月ぶりの高値となる58.48ドルを付けた。
米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計は、原油在庫が前週比390万バレル減少した。市場は270万バレルの増加を予想していた。
また、ガソリン在庫も予想以上に減っており、需給が逼迫した状態が継続するとの見方が広がった。
米国の対イラン制裁
米国が5月からイラン産原油の輸出を約20%減らし、日量100万バレル以下にする方針であると伝えられたことも原油相場の押し上げに寄与した。
イランの原油輸出は現在、日量125万バレルであり、日量25万バレル以上の削減が必要になる。
米国はイラン産原油の輸入国に対し、輸入量の削減を求め、その見返りとして制裁の適用免除を延長する見通しという。
トランプ政権は昨年11月、イラン産原油取引に対する制裁を発動する一方、日本を含む8カ国を除外対象とした。
国内元売り各社は今年1月以降、イラン産原油の輸入を再開していたが、米政権の今回の動きを受け、富士石油が3月上旬出港分を最後にイラン産の輸入を再度停止する方針であることが伝えられた。代金の決算手続き上、3月中旬以降の輸入は難しくなるという。
他の元売り会社も同様の措置を講じるもようだ。
富士石油<5017>の終値は5円(1.98%)高の257円。
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