出光など石油株高い、NY原油が時間外で上昇
・米原油在庫が減少
・値上がり率、東証33業種で首位
30日の東京株式市場で出光興産<5019>など石油関連銘柄が高い。ニューヨーク原油先物相場の時間外での上昇が支えとなった。
終値は出光興産が前日比70円(2.28%)高の3140円、ENEOS Holdings Inc<5020>が9.9円(1.89%)高の532.6円。JXTGは出来高も膨らみ、東証1部で6位につけた。
鉱業銘柄では国際石油開発帝石<1605>が12.5円(1.39%)高の913.6円で取引を終えている。
東証33業種中、石油・石炭製品と鉱業は値上がり率でそれぞれ首位と2位を占めた。
WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月限は29日の通常取引を前日比0.33ドル安の1バレル=58.81ドルで終了した後、時間外で上値を伸ばす展開。日本時間早朝に米石油協会(API)が発表した週間統計で原油在庫が減少したことが好感された。
午後4時6分現在、7月限は0.54ドル高の59.35ドルで推移している。
NY原油、通常取引では2カ月半ぶり安値
WTI7月限は一時、期近物として3月中旬以来ほぼ2カ月半ぶりの安値となる56.88ドルを付けた。米中貿易摩擦の先鋭化が原油需要が減少につながるとの懸念が背景にあった。
中国政府は28日、トランプ米政権による貿易制裁の対抗措置としてレアアース(希土類)の対米輸出規制に言及した。レアアースはハイテク機器や防衛品などの部材に不可欠の素材で、米国の輸入の約8割は中国からのもの。
29日の米株式相場がこれを受けて急落し、原油相場にも売りが波及した。
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