国際帝石など石油株高い、NY原油が時間外で上昇
・サウジとロシア石油相、減産延長で協議か
・国際帝石、豪プレリュード計画でLNG出荷開始と発表
11日の東京株式市場で国際石油開発帝石<1605>など石油関連銘柄が高い。NY原油先物相場が時間で上昇したことなどが材料になった。
国際帝石は続伸した。終値は前日比26.1円(2.9%)高の924.8円。石油資源開発<1662>も続伸し、31円(1.32%)高の2371円で引けた。
東証33業種中、鉱業は値上がり率でトップ。
コスモエネルギーホールディングス<5021>は33円(1.47%)高の2277円で取引を終えた。
国際帝石は独自要因でも買われた。同社が午前中に発表したところによると、子会社を通じて参画しているオーストラリアのプレリュードFLNGプロジェクトにおいて、液化天然ガス(LNG)の出荷が始まった。生産されるLNGについては、JERA(東京電力・中部電力の合弁会社)に対して年間約56万トン、静岡ガスに対して年間約7万トン(いず
れもプラトー時)をそれぞれ販売する予定という。
米中貿易摩擦
NY原油先物市場では指標油種WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月限が10日の通常取引で反落した後、時間外で上昇に転じた。
サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相が20カ国・地域(G20)関連会合に参加するために訪れる日本で、原油協調減産の延長についてロシアのノバク・エネルギー相と協議する考えを示したと報じられたことが背景にある。
7月限は通常取引を前週末比0.73ドル安の1バレル=53.26ドルで終えた後、日本時間午後4時現在、0.49ドル高の53.75ドルで取引されている。
通常取引では米中貿易摩擦の激化による原油需要の減少懸念を受け、3営業日ぶりに前日終値を割り込んだ。
トランプ米大統領はG20首脳会議で米中首脳会談が実現しない場合、全輸入品に関税を課す第4弾を直ちに実施すると語った。
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