出光など石油株高い、米中通商合意期待で原油上昇
・米中、27日前後に首脳会談か
・原油の需給引き締まる
4日の東京株式市場で出光興産<5019>など石油・鉱業銘柄が買われた。米中が近く貿易協議で合意できる可能性があるとの報道で、原油先物相場が上昇したことが支援材料になった。
終値は出光が前週末比215円(5.45%)高の4160円、昭和シェル石油<5002>が91円(5.45%)高の1760円、石油資源開発<1662>が68円(2.94%)高の2381円。
東証33業種中、石油・石炭製品は値上がり率でトップだった。
米メディアは日本時間4日午前、米中両国が貿易協議で合意に向けて最終段階に入っており、今月27日前後に首脳会談を行い正式に合意する可能性があると伝えた。
それによると、中国は米国から輸入する農産品や自動車、化学製品などへの関税を引き下げる。米国は昨年課した中国製品への制裁関税のうち一部か全部を取り下げることを検討している。
一報、共和党のトランプ大統領の支持基盤には、米国が譲歩しすぎているとして懸念する見方が広がっている。
OPECの生産減少
この発表を受け、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が時間外取引で上昇。日本時間の朝方は下落していた。
同午後3時16分現在、指標油種WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の4月限は、1日の通常取引終値に比べ0.17ドル高の1バレル=55.97ドルで取引されている。
需給の引き締まりも原油相場を支援している。石油サービス会社のベーカー・ヒューズは1日、米国の石油生産に使う掘削設備(リグ)稼働数が2週連続で減少したと発表した。
また、ロイターは同日、2月の石油輸出国機構(OPEC)の原油生産が4年ぶりの低水準だったとの調査結果を発表している。
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