JXTGなど石油株高い、NY原油が時間外で一時58ドル台
・エクソンモービルなど米石油株上昇
・製油所火災で米ガソリン相場急伸
24日の東京株式市場でENEOS Holdings Inc<5020>など原油相場の上昇と連動性の高い銘柄が買われた。米国とイランの間の軍事的緊張の高まりを背景に、ニューヨーク原油先物相場が時間外で上げ幅を拡大し一時58ドル台に乗せたことなどが材料になった。
JXTGの終値は前週末比8.5円(1.62%)高の532.3円。コスモエネルギーホールディングス<5021>は36円(1.49%)高の2455円で取引を終えた。
東証33業種のうち、石油・石炭製品は値上がり率で2位。
21日の米国株市場で石油株が上昇したことも、これらの銘柄の買いにつながった。エクソンモービル<XOM>は前日比1.08ドル(1.41%)高の77.69ドル、シェブロン<CVX>は0.65ドル(0.52%)高の124.93ドルで引けている。
地政学リスク
21日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)でこの日から期近となった8月限は前日比0.36ドル(0.63%)高の1バレル=57.43ドルで取引を終えた。
週末に米国とイランの間の緊張が一段と高まったことを受け、週明けのアジアでの時間外取引で上昇幅を拡大。一時、通常取引終値を0.79ドル上回る58.22ドルの高値を付けた。日本時間午後4時53分現在、通常取引終値を0.45ドル上回る57.88ドルで取引されている。
イランのアザリジャフロミ通信情報技術相は24日、イランを標的とした米国によるサイバー攻撃は成功していないと発言。米メディアは22日、米海軍の無人偵察機をイランが撃墜したことを受け、米国がミサイル発射やスパイ活動に関わるイランのコンピューターシステムにサイバー攻撃を行ったと報じていた。
また米偵察機の撃墜後、米国はイラン国内の3カ所への報復攻撃をいったん検討したが、そうした行動を起こすのは「相応」ではないとの理由で実施予定の10分前に攻撃を取り止めたことをトランプ大統領が21日、ツイッターで明らかにしている。
米製油所火災
米ペンシルベニア州フィラデルフィアに立地する、東海岸で最大規模の精製能力を持つ製油所で21日朝に火災が発生し、同日のガソリン先物相場が上昇。原油相場にも買いが波及した。
米国は5月末のメモリアルデーから夏季ドライブシーズンに入っており、製油所の事故でガソリンの需給が逼迫するとの見方が台頭。ガソリン期近7月限は一時、前日比4.5%上昇した。
米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが発表した21日までの週の国内石油掘削リグ稼働数は前週比1基増の789基。3週間ぶりに増加に転じた。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。