NY金、6年ぶり高値 米大幅利下げ観測
・NY連銀総裁、金融緩和に積極的姿勢
・米国がイランの無人機撃墜
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場が6年2カ月ぶりの高値を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げの観測が強まるなか、金利を生まない資産である金の投資妙味が意識され、資金が流入している。
COMEXで取引の中心である期近8月限は18日、前日比4.8ドル(0.3%)高の1トロイオンス=1428.1ドルで通常取引を終えた。期近限月の終値ベースとして、2013年5月13日以来の高値となる。
その後の時間外取引でさらに上値を伸ばしており、これまでに1454.4ドルまで上昇した。
イランを巡る中東の地政学的リスクの高まりもまた金の買い材料になっている。日本時間19日朝方、米海軍の強襲揚陸艦「ボクサー」が18日にホルムズ海峡でイランの無人機を撃墜したとトランプ米大統領が語ったことが伝えられた。米側の警告を無視し、約900メートルにまで接近してきたために自衛措置を講じたと大統領は説明した。
米利下げ見通し
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日の講演で、金利がゼロに近い環境下では、景気悪化の最初のサインが出た時点で、速やかに利下げすべきだと語った。総裁の金融緩和に積極的な姿勢を受け、FRBが30~31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げに踏み切るとの観測が強まった。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が金利先物から算出する市場の利下げ予想確率であるFEDウォッチによると、7月の会合で0.5%の引き下げを決める確率は18日時点で44.2%となり、40%の節目を再度上回った。
0.5%の利下げ予想確率は6月下旬にいったん40%を超えたものの、良好な内容の6月の雇用統計の発表などを受け、その後10%を割り込んでいた。
資産運用会社ブリッジウォーター・アソシエーツの創設者著名投資家のレイ・ダリオ氏が17日、今後は資本主義と社会主義の対立が激しさを増す時代に入る可能性があり、そのような新たな市場パラダイムへの対応策は金投資に限るとのコメントをリンクトインに投稿したことも金相場を支えている。
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