NY原油上げ拡大、時間外で イランが英タンカーを拿捕未遂との報道
・WTI、5月下旬以来の高値
・英国によるイラン・タンカー拿捕への報復か
10日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)の原油先物相場が時間外で上げ幅を拡大している。イランの精鋭部隊が同日、ホルムズ海峡周辺で英国の石油タンカーを拿捕しようとしたが失敗に終わっていたと米CNNが伝え、市場は中東情勢の一段と緊迫化に備えている。
WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月限は通常取引を前日比2.60ドル(4.5%)高の1バレル=60.43ドルで終了。週間の米原油在庫の大幅減などを受け、場中に60.53ドルまで上昇した。
その後の時間外取引で、イランによる英タンカーの拿捕未遂が伝わると、WTI8月限は早々に通常取引の高値を突破。5月下旬以来の高値となる60.63ドルまで上昇し、その後もこの高値付近にとどまている。
米、日本に有志連合への協力打診
CNNが10日、米当局者の話として伝えたところによると、イラン革命防衛隊の小型ボート5隻が英タンカーに近づき、イランの領海付近に進むよう指示。タンカーの護衛にあたっていた英海軍のフリーゲート艦が威嚇行動をやめるよう警告し、拿捕は未遂に終わった。
一連の様子をホルムズ海峡の上空を飛行していた米軍機が撮影したという。
今回の英タンカー拿捕未遂は、英ジブラルタルの自治政府が4日、欧州連合(EU)のシリア制裁に抵触する形で原油を輸出しようとした疑いがあるとして、イランのタンカーを拿捕したことへの報復の可能性があるという。
中東での船舶の航行に関しては、トランプ米大統領がイラン沖などを航行する民間船舶を護衛するために同盟国の軍などと有志連合の結成をめざしており、日本政府にも協力を打診したことが伝えられている。
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