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現在の株高と過去の教訓

米中対立の再燃が意識されてきたました。 しかし現在の株高トレンドを転換させるインパクトはないでしょう。 よってドル円は米ドル対円安の戦いにより、膠着状態が続くと予想します。 一方、豪ドル相場はリスク選好の流れに乗り続けると予想します。 詳細はマーケットレポートをご覧ください。

Source: Bloomberg Source: Bloomberg

米中対立をも飲み込み株高は続く

昨日の米国株式市場は反落して引けた。米中の対立リスクが意識されての反落だったが、機関投資家がベンチマークとするS&P500のボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)を確認すると、23%台まで低下している。
一方、VIX指数も28ポイント台で安定した推移となっている。

米中対立の再燃は確かにリスク要因だが、現在の株高の勢いを止める程のインパクトはない、と筆者は予想している。

そう考える理由は米国の大規模な経済政策-トランプ米政権の大規模な財政政策とパウエルFRB(FED)による無制限緩和政策にある。
前者は3月下旬に米株が反転する土台となった。
後者は反転後の上昇ドライバーとなっている。

トランプ米大統領は、今年11月3日に予定されている大統領選挙を意識し、経済の立て直しに全力を尽くすだろう。
一方、FEDは株式市場の参加者ほど、景気の先行きについて楽観視していない。パウエルFRB議長が示唆するとおり、今後の情勢次第で新たな金融緩和策を打ち出してくるだろう。

株式市場の参加者はこれらのことを意識しているからこそ、5月下旬以降、さらにブルスタンスを鮮明にしてきたと考えられる。よって、米中対立の再燃は株高の調整要因とはなるだろうが、下落トレンドを発生させることなく、株高に飲み込まれると予想する。

2015年から16年にかけての教訓

米国の政策動向で今後、特に注視すべきは後者の無制限緩和である。

なぜか?

そのヒントは2015年から2016年にかけての米株の動きにある。
この2年間、米株は上値の重い展開が続いた。中国の上海株安ショックや人民元の切り下げ、そして原油価格の急落というリスク要因が株価の上値を抑制したことは事実である。

だが、米株の上値を抑制した真の原因は、2013年からバーナンキFRBが量的緩和からの脱却を模索していたこと、そしてイエレンFRBによって量的緩和政策が終了したことと筆者は考えている。
世界金融危機(いわゆるリーマンショック)に対応するため、当時のFEDは大規模な量的緩和政策(QE1~QE3)を導入していた。
この緩和政策により、大量の緩和マネーが米株をはじめとした世界の株式市場に流れ込んだ。
しかし、株高を支えてきた緩和マネーが縮小する可能性が高まると、株高の勢いが一気に衰えた。それが2015年から2016年の動きだった。

そして米株の膠着状態を打破したのが、2016年の米大統領選挙とトランプ政権が打ち出した大規模な減税政策だった。

この一連の流れは重要である。

なぜなら、FEDの無制限緩和によって株高の勢いが続くこと、そしてFEDが無制限緩和を解除する時、その勢いが衰える可能性が高いことを示唆しているからだ。

その時がいつなのか?

それは今後の情勢-コロナショック第2波の有無、そして治療薬やワクチン開発の進捗次第だろう。
だが、11月の大統領選挙までFEDは、現在の緩和政策を続けると筆者は予想している。
その前に解除しようとするならば、トランプ米政権は全力でそれを阻止するだろう。

よって、米株は調整を挟みながらも上昇トレンドを維持すると予測している。そして、外為市場では米ドル対円安の戦いが続くことで、ドル円の膠着状態が続くだろう。

リーマンショック後の米国株式

S&P500 米株

流れに乗っている豪ドル相場

米ドル安対円安の戦いに明け暮れているドル円を後目に、株高トレンドに上手く乗っている通貨が豪ドルである。

対米ドル(AUD/USD)の動向を確認すると、レジスタンスポイントとして意識されていた0.66レベルの突破に成功している。
リスクリバーサルの上昇圧力が後退しつつある状況を考えるならば、目先は調整の反落が予想される。
だが、上述した通り株高トレンドは続く可能性が高い。よって、ベースシナリオは、株高と米ドル安を土台とした上値トライである。

目先の焦点は、3月高値0.6685の突破である。
これを達成する場合、昨年後半以降、レジスタンスポイントとして意識されている0.70レベルを視野に、戻り高値の水準を見極める局面へシフトすると予想する。
0.6700にはオファーが観測されている。

一方、下値の焦点は0.6370の維持となろう。
この水準は、今月上旬に相場をサポートした経緯がある。
反落しても0.6370を維持すならば、上昇トレンドは継続すると予想する。

尚、レポート執筆時点でのオーダー状況だが、0.6550および0.6500にはビッドの観測あり。

豪ドル/米ドルのチャート

AUDUSD 米ドル豪ドル リスクリスクリバーサル

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