株高を支える3つの要因とは?ドル円のチャートポイントは?
今日のサマリー。株高によりドル円は108円後半へ上昇。3つの要因から株高トレンドは続くと予想。ドル円の上値の焦点は109円台への上昇。109.37レベルの攻防に注目。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
久々に動いたドル円 株高トレンドを支える3つの要因
昨日の海外時間でドル円は久々に大きく動いた。
株高を土台に円安の圧力が高まり、ドル円は高値108.76レベルまで上昇した。
現状、株高の局面では「米ドル安vs円安」の戦いが見られるが、FEDが無制限緩和を導入して以降、円安の圧力が米ドル安の圧力を上回る状況が多く見られるようになっている。
昨日の上昇はそれを象徴する動きだった。
ドル円のトレンドは株式の動向次第、という状況が続いている。
ではその株式市場は、現在の上昇トレンドを維持するのかどうか?
これを考えることは、ドル円が上昇トレンドへ乗るかどうかを考える上で重要である。
筆者は、調整を挟みながらも現在の株高トレンドが続くと予想している。
この点について注目している三つの要因がある。
ひとつは米株のボラティリティの動向である。
機関投資家がベンチマークとするS&P500のボラティリティ(20日間の標準偏差を年率換算した値)を確認すると、19%台まで低下している。
2017年にトランプ米政権が発足して以降、6%~30%の水準がボラティリティの安定ゾーンとして形成されていたが、現在はそのゾーンの中で推移している。
「低すぎる水準」の6%までまだ余裕があることを考えるならば、米株が天井を打つのは、まだ先と筆者は予想している。
S&P500指数の動向
二つめは資源価格の動向である。
なにかと原油価格の動向に注目しがちだが、商品市況全体のトレンドを示すCRB指数の動向を確認すると、NY原油先物価格がマイナスとなった4月20日以降、上昇トレンドへ転じている。
資源価格は景気との連動性が高い。その価格が上昇しているということは、将来の景気回復に対する期待が国際商品市況でも高まっているということである。
最後は中国経済である。
主要国に先駆けて中国は経済活動の再開に踏み切った。
その結果、1日のCaixin製造業購買担当者景気指数が好不況の分岐点50.7を上回るなど、経済復活の兆しが見られる。
中国経済の復活は、上で述べた資源価格の上昇をサポートしている。
そして資源価格の上昇はリスク性の高い資源国通貨や資源の輸出に頼る新興国通貨もサポートしている。
こういった状況を考えるならば、株式市場、特に米国の株式市場は調整を挟みながらも現在の株高トレンドを維持する可能性が高いだろう。
CRB指数の動向
ドル円の焦点は109.37のトライと108円台の維持
株高が続く限り、ドル円は107円台で底堅さを維持しながら上値トライの展開となろう。
すでに108円前半のテクニカルゾーンの突破に成功していることを考えるならば、上値の焦点は109円台の上昇である。
108.80と109.00にはオファーが観測されている。
109円台へ上昇する場合、最初に注目すべきレジスタンスポイントは、4月6日の戻り高値109.37レベルである。
109.30と109.40にもオファーが観測されている。
一方、下値の焦点は、108円台の維持となろう。
これまで相場の上昇を抑制し続けてきたこのレベルがサポートへ転換する場合、レンジの下限が107円から108円へ切り上がる展開を予想する。
108.00には早くもビッドが観測され始めている。
ドル円のチャート
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