ユーロドルは株高トレンドにサポートされ1.14台の攻防へシフト / ユーロ円はユーロドルにらみの展開
今日のサマリー。ユーロドルは株高トレンドにサポートされ1.14台の攻防へシフト。もう一段の上値トライには復興基金の合意によるユーロ買い要因が必要。ユーロ円はユーロドルにらみの展開。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ユーロドルは株高トレンドにサポートされ1.14台の攻防へシフト
昨日の外為市場は、ユーロ買い優勢の展開となった。
対米ドルでの上昇トレンドに加えて、この日は英国のさえないGDPが対英ポンドでのユーロ上昇もサポートした。
ユーロドルは、レジスタンスポイントの1.1400を突破し、高値1.1408まで上昇する局面が見られた。
ユーロドルの次の焦点は1.14台の維持となろう。
鍵は米株の動向とEU首脳会議(17~18日)である。
決算シーズンに突入した米株は堅調地合いを維持している。
S&P500指数のボラティリティが安定ゾーン(6~30%のレンジ)で推移し、かつVIX指数も30ポイント前後でこう着した状況が続いている。
これらの状況を見る限り投資家の心理は落ち着いており、調整を挟みながらも株高トレンドを維持する可能性が高いだろう。
米株高はユーロドルの上昇要因である。
事実、昨日は株高に連動し、1.14台へ到達する展開となった。
しかし、1.14台の維持に失敗した状況を考えるならば、さらに上値をトライするためには、積極的にユーロを買う材料が欲しい。
今週、その材料となり得るのがEU首脳会議での復興基金の合意、またはそれに近いかたちでの決着である。
現在のユーロドルは、株高トレンドを背景とした米ドル売りによってサポートされている。
このタイミングで復興基金がユーロ買い要因となれば、節目の1.15レベルを視野にユーロドルの上昇幅が拡大すると予想する。
ユーロドルのチャート
ユーロ円はユーロドルにらみの展開
ユーロドルと同じく、ユーロ円も株式にらみの展開となっている。
ドル円が膠着相場に陥っていることを考えるならば、ユーロ円のトレンドはユーロドルの動向に左右されよう。
株高トレンドのみでユーロドルが1.14台の攻防へシフトする場合、ユーロ円の上値のポイントは123円台のトライとなろう。
テクニカル面では、フィボナッチ・プロジェクション38.20%の水準123.11の攻防に注目したい。
EUの復興基金がユーロ買いの要因となれば、124円台を視野に上昇幅の拡大が予想される。
テクニカル面ではフィボナッチ・プロジェクション50.00%の水準124.29の攻防が焦点となろう。
このテクニカルをも突破する場合は、6月5日高値124.42のトライが注目される。
ユーロ相場の反落要因は株高の調整である。
特に米株高の調整圧力が高まるならば、ユーロドルの反落に伴い、ユーロ円も下値を目指す展開となろう。
目先は121.50レベルの維持が焦点となろう。この水準を下方ブレイクする場合は、120円台への反落を警戒したい。
ユーロ円のチャート
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