ソーシャルボンドの需要がユーロ相場をサポート / ドル円は米景気対策の動向と金利にらみの展開
今日のポイント:『ソーシャルボンドの需要がユーロ相場をサポート。ユーロドルのチャートポイントについて。ドル円は米景気対策の動向と金利にらみ展開に。ドル円のチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ソーシャルボンドの需要がユーロ相場をサポート
昨日の外為市場は、ユーロ買い優勢の展開となった。
この日のユーロ相場をサポートしたのは、欧州連合(EU)が初めて発行したソーシャルボンドの需要だった。
ソーシャルボンドはEUにとって初の共通債であり、調達した資金は雇用支援プログラムの財源に使われる。この日、その債券に約2330億ユーロの注文が集まったことで、ユーロドルは1.18台を回復。そして高値1.1840と、1ヶ月ぶりの水準まで上昇する局面が見られた。
ユーロ円も10月上旬以来となる125.00手前(高値124.99)まで上昇する場面があった。
昨日の上昇によりユーロドルは、短期レジスタンスラインの突破に成功した。
1.17台を維持していること、米株が堅調地合いにある状況も考えるならば、9月上旬にユーロドルの戻りを何度も止めた1.1870-1.1900ゾーンをトライする可能性が出てきた。
このゾーンで上値が抑制される場合は、1.1700-1.1900のレンジ相場が続く可能性を意識したい。
一方、1.1870-1.1900ゾーンの突破に成功する場合は、節目の1.20を視野に上昇幅の拡大を予想する。
先月の10日に相場の戻りを抑制した1.1920レベルおよび8月の下旬のレジスタンスポイント1.1965の突破は、1.20トライのシグナルと想定したい。なお、1.1850および1.1900にはオファーの観測がある。
下値の焦点は1.17台の維持で変わらず。
米景気対策の合意が失敗に終わる場合は、『株安→米ドル買い→ユーロドルの下落』を想定しておきたい。
ユーロドルのチャート
ドル円は米景気対策の動向と金利にらみの展開
ドル円は、米景気対策の動向と米長期金利(以下では米金利)のにらみの展開となろう。
昨日の米株は景気対策の合意期待により堅調地合いを維持した。
株高の局面で注視すべきは米金利の動向だが、現在は金利の反発を抑制している0.8%の水準を視野に反発基調となっている。
景気対策でトランプ米政権と民主党が合意すれば、米株は上昇しよう。米金利にも上昇圧力が高まろう。このケースでのドル円は、106円台を視野に上値を目指す展開を予想する。
106円台の攻防となる場合、今月8日の戻り高値106.10を突破できるかどうか?この点に注目したい。
106.10の突破に成功する場合、次の上値ターゲットは106.30-50のゾーンを想定したい。この水準は先月の上旬に相場の戻りを抑制し、104円トライの起点となった経緯がある。
一方、下値の焦点は105円台の維持となろう。
米景気対策の合意に失敗すれば、米国市場では『米株安/金利低下』の展開となろう。
105円を下方ブレイクする場合は、先月の23日と今月の2日に相場抑制した104.90レベルの維持が焦点となろう。
105.00から104.80にかけては断続的にビッドが観測されている。
ドル円のチャート
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