ユーロドルは米金利にらみ 米金利は株式にらみ
ユーロドルは現在米金利との相関関係が高まっています。その米金利は本日も株式にらみの展開となるでしょう。ユーロドルの短期的な展望とチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご参照ください。
金利にらみの米ドル/ユーロ
トランプ米大統領は9日、新たな景気刺激策として給与減税等を検討していると表明した。民主党が反対し、また議会を通す必要もあるため今後の情勢について楽観視はできないが、昨日の米株は期待先行で主要3指数が急反発した。米株の反発を受け、米債券市場では長期金利(以下米金利)が一時0.80%台まで上昇する局面が見られた。
米金利の動向にドルインデックスも追随し96.582まで上昇した。このインデックスの構成比率(ユーロ:57.6%)を考えるならば、昨日の上昇は対ユーロでの米ドル高の影響が大きい。その米ドル/ユーロ(USD/EUR)は先月下旬以降、米金利の低下とそれに伴う米独利回り格差の縮で下落トレンドを形成し、利回り格差が拡大する局面では反発するというトレンドパターンが見られる。つまり現在のUSD/EURは、金利の動向に左右される状況にある。
米ドル/ユーロ(USD/EUR)と米独利回り格差
※わかり易くするため、ユーロ/米ドル(EUR/USD)ではなく米ドル/ユーロ(USD/EUR)としています。
ユーロドルの展望
米金利のトレンドは、引き続き米株の動向に左右されよう。その米株だが、多くの機関投資家がベンチマークとしているS&P500は2,734ポイントでサポートされている。新たな減税政策への期待が米株を買い戻す口実になっている現状と米債ロングが急速に積み上がっている状況も考えるならば、本日の米債市場は米金利反発の維持を予想する。よって、ユーロドルは軟調地合い(=米ドル買い優勢)を予想する。目先は1.12台の維持が焦点となろう。フィボナッチ・リトレースメントで下値のポイントを探ると、1.1245(61.80%)および1.1218(38.20%)レベルのトライを想定している。
一方、急反発の反動で米株が反落する場合は、ユーロドルの反発を予想する。上昇幅は米株の下落幅次第となろう。注視すべきレジスタンスポイントは、昨日NYタイム後半に戻りを抑制した1.1330レベル、およびNYタイム序盤に相場をレジストした1.1390レベルのトライとなろう。
ユーロドルのチャート分析
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