明暗分かれるトレンドラインの攻防
トレンドラインの攻防を巡り、ドル円とユーロドルは全く逆の展開となっています。目先、注目すべきそれぞれのチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご参照ください。
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トレンドラインの維持に失敗したユーロドル
23日の外為市場はユーロ売り優勢の展開となった。ラガルドECB総裁の発言(=あらゆる政策を調整する準備があるという発言)がハト派と市場で受け止められ、ユーロドルは1.1035まで下落する局面が見られた。これにより1.0877(昨年10/1安値)を起点とした短期サポートライン(=上昇トレンドのライン)を完全にブレイクした。新型肺炎の感染リスクを背景とした円買い、そして良好な労働関連指標により今月の利下げ確率が後退傾向にある英ポンド買いの展開が続いていることも考えるならば、目先は1.10台の維持が焦点となろう。1.1015はフィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準にあたる。また、1.1020および1.1000にはビッドが観測されている。リスクリバーサルに大きな変動が見られないこと、そして低空飛行が続くインプライド・ボラティリティの動向も考えるならば、現時点では1.10レベル前後での反発が予想される。
だが、1週間のインプライド・ボラティリティの動きには注意が必要である。ECBイベント後、再び上昇基調にあるが、5%台の水準へ到達する場合、1.10以下での攻防シフトを警戒したい。
ユーロドルのチャート
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ユーロドルのチャート:リスクリバーサルとインプライド・ボラティリティ
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トレンドラインの維持に成功したドル円
ユーロドルとは対照的に、ドル円はトレンドライン-2015年6月高値125.85レベルを起点とした長期のレジスタンスライン-で見事に上昇トレンドが止められた。米株が最高値圏の攻防を維持する状況下でもレジスタンスラインが維持された事実は、このラインの重要性を示唆している。
今後の展開をユーロドルと同じくインプライド・ボラティリティで予想すると、1週間および1ヶ月のそれらは上昇傾向にある(1週間:4.950 / 1ヶ月:4.850)。104円台へ下落した昨夏の水準(9%台)と比較すると低い水準ではあるが、新型肺炎の感染リスクが下火になるまでは上値の重い展開を意識したい。目先、下値の焦点は109円台の維持となろう。109.20および109.00にはビッドが観測されている。昨日の値動きを考えるならば、109.20ブレイクは109.00トライのシグナルとして捉えたい。109円を下方ブレイクする可能性もくすぶるが、米株の各ボラティリティ指数は低位で安定的に推移している。米株が大きく崩れない限り円高圧力は徐々に後退し、再び上記のトレンドラインを目指す展開を予想する。尚、108円台で注視すべきサポートポイントは、今月8日から9日にかけてレジスタンスポイントとしてもサポートポイントとしても意識された108.60レベルである。すぐ下の108.50にはビッドの観測あり。
ドル円のチャート
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