米ドル安のトレンドに乗りユーロドルは1.21台へ / ポンドドルは反落リスクを警戒
今日のポイント:『ユーロドルは1.21台へ上昇。反落リスクを警戒するも上昇トレンドを維持する可能性が高い。対照的にポンドドルは上値の重い展開となっている。ユーロドルとポンドドルのチャートポイントについて』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米ドル安のトレンドに乗りユーロドルは1.21台へ
昨日の外為市場でも米ドル安優勢のトレンドが続いた。特に対ユーロで米ドル安が加速した。
昨日のレポートの中の『ユーロドルは新たな局面へシフト』の項目で指摘したとおり、ユーロドルはフィボナッチ・リトレースメント76.40%の水準1.2100レベルを突破し、高値1.2118まで上昇する局面が見られた。
短期間で急上昇していることもあり、今日以降はユーロ高の調整を意識したいが、現在の相場の強さを考えるならば、調整を挟みながら上値をトライし続ける可能性が高まっている。
この点は、通貨オプション市場も意識している。市場参加者の短期的な予測を反映するリスクリバーサルを確認すると、上昇の傾きが急になっている。
9月以降、下落基調にあったユーロポンドが反発へ転じている(ユーロ高/ポンド安の状況)も考えるならば、ユーロ相場の地合いは強い。
目先の焦点は、新たな上値の水準を見極めることにある。
1.21台へあっさり上昇したことを考えると、調整の反落を挟みながら、2014年4月に上値を抑制した1.2400を視野に上昇幅の拡大を意識しておきたい。
一方、下値の焦点は1.20台の維持となろう。この水準がレジスタンスポイントからサポートポイントへ転換すれば、レンジの下限を1.19から1.20へ上方修正したい。
リスクリバーサルとユーロポンドのチャート
ユーロドルのチャート
ポンドドルは反落リスクを警戒
同じ欧州通貨でも英ポンド(以下ではポンド)は上値が重い。米ドル安のトレンドにサポートされ、ポンドドルは1.34台まで上昇したが、昨日は陰線が示現し反落した。
ユーロドルとは対照的にポンドドルは、1.35のレジスタンスポイントをトライすらできない状況が続いている。
上で述べたようにユーロポンドが反発の基調(ユーロ高/ポンド安)へ転じていること、市場参加者の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)が低下基調にあることも考えるならば、ポンドドルは1.35手前で上値の重い展開となる可能性がある。
ポンドドルが続落する場合、目先は1.3286レベルの攻防が焦点となろう。この水準は、先月27日と昨日に相場をサポートした経緯がある。
1.3286レベルを下方ブレイクする場合は、今日現在1.3270前後で推移している21日MAの攻防を次の焦点と想定したい。
一方、上値の焦点は1.3440レベルの突破となろう。直近2日は、この水準で上値が抑制されている。
ポンドドルのチャート
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