欧州通貨を中心に加速する米ドル安のトレンド / 対欧州通貨を中心に加速する米ドル安のトレンド / 米ドル買いの要因は?
今日のポイント:『米ドル安トレンドの影響を最も受けているのがユーロドルとポンドドル。ユーロドルは上昇トレンドの維持を予想。米ドル買いの要因は?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。
対欧州通貨を中心に加速する米ドル安のトレンド
外為市場では米ドル安のトレンドが続いている。12月に入りこのトレンドの影響を最も受けているのが欧州通貨である。昨日のユーロドルは高値1.2175まで上昇する展開が見られた。一方、ポンドドルは1.3499まで上昇した。
ユーロドルについて筆者は上昇トレンドの維持を予想している。
一方、ポンドドルについては上値の重い展開になることを予想していたが、現状は米ドル安にサポートされ、節目の1.35を視野に上昇基調を維持している。
これら通貨ペアの予想変動率を確認すると上昇の傾きが急になっていることがわかる。特にポンドドルのそれは、11月の米大統領選挙以来の水準まで上昇しつつある。
たった3日で1%~2%近く上昇した相場の強さと過熱感を考えるならば、今後1週間のユーロドルとポンドドルは、上にも下にも大きく動く可能性があろう。
予想変動率のチャート
テクニカルラインの突破に成功し続けるユーロドル
ユーロドルの上昇基調を予想する理由のひとつに、以下のテクニカ的な要因がある。
①2007年以降の月足チャートを見ると、2008年7月につけた高値1.6038を起点とした長期レジスタンスラインを上方ブレイクしている
②直近では相場の上昇を抑制していた1.19のブレイクに成功しただけなく、その水準の維持にも成功している
③フィボナッチ・プロジェクション61.80%戻しの水準にあたる節目の1.20を難なく突破している
トレンドが明確なったユーロドルは、しばらくその方向に振れ続けるという特性を持つ。
上述したテクニカルラインの突破がユーロドルの地合いの強さを示した現象であること、そしてFEDの金融緩和政策が長期化すること(=米ドル安のトレンドが長期化すること)を考えるならば、2018年の4月に上値を抑制した1.2400前後を視野に上昇幅の拡大を想定したい。
1.24台にしっかり乗せてくるようだと、同年1月から2月にかけて上値を抑制した1.2550レベルが次の焦点として浮上しよう。
一方、下値の焦点は1.20の維持で変わらず。この水準がレジスタンスポイントからサポートポイントへ転換すれば、新たなレンジの下限となる可能性を意識したい。
ユーロドルのチャート
米ドル買いの要因は?
米ドル安のトレンドが加速する現在の状況で、米ドル買いの要因は以下の3つとなろう。
①株高の調整
②米金利の上昇
③年末を意識した米ドル買い
株高の調整については、海外勢がクリスマス休暇に入る12月の第3週目以降から発生する可能性がある。
米金利は目先、指標データとコロナ関連の報道に左右されよう。指標データについては本日の11月雇用統計に注目したい。労働市場の改善が示されるならば、米金利には上昇の圧力が高まることが予想される。米金利の上昇は米ドルを買い戻す要因となろう。
年末を意識した米ドル買いは発生するだろうが、米ドル安のトレンドに与えるインパクトは限定的となろう。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
IG証券のFXトレード
- 英国No.1 FXプロバイダー*
- 約100種類の通貨ペアをご用意
* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。